ロシアはいま
うわ、今日のブログタイトル大袈裟だな! なんか、どっかの新聞の社会面の連載記事みたい!
まあ、例によってフィギュアスケートのお話なわけですが……。
最近ぽつぽつ、日本のスポーツニュースなどでも話題になっていますが、トリノ五輪では女子シングル以外のすべての種目で金メダルを独占したフィギュアスケート大国ロシアは、約1ヶ月後に迫った世界選手権の代表選手を……じつはまだ決定していません。
いままで伝統的に、国内選手権の上位選手がヨーロッパ選手権に出場し、ほぼそのメンバーがスライドで世界選手権代表に選出されてきたロシアですが、今年のヨーロッパ選手権、シングルは男女ともに表彰台にひとりも送り込めない非常事態。男子はルータイ選手の5位が最高、国内選手権優勝のグリアチェフ選手は16位、セルゲイ・ドブリン選手は18位と入賞を逃し、女子もエレーナ・ソコロワ選手が7位、国内選手権2位ハタチのAlexandra IEVLEVA(読み方わからん)が11位、さらに、国内優勝の16歳、キセリナ・ドロニナ選手はなんと28位です! お国芸と見做されていたペアでもペトロワ&ティホノフ組の2位が最高、アイスダンスもドムニナ&シャリバン組の2位が最高。若手のホフロワ&ノビツキー組が4位に入っているし、アイスダンスは、まあ順当な結果だと思うのですが、男女シングルとペアについては、ロシアスケート協会的には「惨敗」であると思います。……選手は一生懸命やったんだろうのに、こういう言葉を使うのは、ほんとはイヤなんですけど……。
この状況をうけて、ロシアスケート協会では、今月21日から開催されるロシアンカップという試合を世界選手権代表最終選考会に設定、ヨーロッパ選手権入賞者を代表内定として、男子シングル1枠、女子シングル2枠、ペア2枠を選考しなおすらしいです。
枠が余ってるなんて聞くと……………正直微妙な気分になりますね。とくに女子、その枠日本に頂戴よと思っちゃう。
昨年度世界選手権で19位と健闘したロシア次代期待のエース、今期シニアグランプリシリーズにもエントリーしていた16歳アリーナ・マルティノワ選手は今月末のジュニア世界選手権にエントリー中。結果しだいで、彼女が代表候補に浮上してくる可能性は大ですが……ジュニアとシニアじゃ、フリーの演技時間が違うし、SPの要素も多少違うはずなので……いまから調整させるのはかなり酷だと思う。
いまさら言っても詮ないことですが、マルティノワ選手を世界選手権に、と心積もりがあったなら、ジュニアワールドは別の選手を回して、マルティノワ選手も欧州に持ってったほうが良かったような気がする。まあ、国内選手権で優勝したドロニナ選手を欧州に回した判断は順当だったと思うのですが。国内戦でマルティノワ、4位だったからなあ……。
ドロニナ選手もマルティノワ選手もまだ16歳。シニアに上がりたてですから、いま成績が多少安定しないのは我慢して、今年の世界戦は経験を積ませる機会くらいにとらえて、バンクーバーを睨んだほうがいいのではないか……と、完全外野の灰原などは思うのですが……東京ワールドの表彰台が遠いことを、フィギュアスケート大国のプライドは許せないらしい。
北の大国は苛だっている。
トリノ五輪でタチアナ・ナフカ選手のカップルで金メダルを獲得、現在はアマチュア引退してプロスケーターとして活躍しているロマン・コストマロフ選手のインタビューと、プルシェンコを指導したことで有名なアレクセイ・ミーシンコーチのインタビューを読んだとき、ロシアの、プライドと苛だちを、灰原は強く感じたのでした。
ロマン・コストマロフ選手のインタビューが掲載されていた媒体は、例によってキリル文字なので、正確な雑誌名などはよくわからないのですが、掲載されている写真などを見るに、スポーツ記事やセクシー系グラビアに、政治記事まで網羅したタブロイド紙? か週刊誌? が運営しているHPのようです。元の記事はこちら→ http://www.aif.ru/online/aif/1371/58_01
記事タイトルは機械翻訳すると「氷の小説」になっちゃうんですが、ロシア語で「ロマン」は小説のことらしいので、おそらくそれに引っ掛けたタイトルかと。コストマロフ選手、小さいころから「ロマンはロマンチストだね……」とかいうギャグを、耳にタコができるくらい聞かされたに違いない。「ロマンチックなお名前で」とか。将来、もしコストマロフ選手にお目にかかる機会があっても、その手の親父ギャグは絶対に我慢しようと心に誓う灰原。お目にかかる機会っていったい……まあ、夢夢しいハナシはともかくとして。
インタビュー前半は、インタビュアーの質問は、コストマロフ選手の前歴に集中。若いころにお酒を飲んでドンチャン騒ぎをした結果コーチに雷を落とされた逸話や、前パートナーとのカップル解散による軋轢などが語られたりいろいろして、それはそれでたいへん面白いのですが、中盤、インタビュアーがこう質問したときから、記事は佳境に入ります。
「ワルシャワのヨーロッパ選手権でロシアはフィギュアスケートの一流国の地位を失いました。このスポーツにおけるわが国の優越を取り戻すためには、なにをすべきだと思いますか(大意)」
これに対するコストマロフ選手の答えがすごい! ニヒルです!
コストマロフ選手:ワルシャワの大会って、ただのヨーロッパ選手権でしょ? ワルシャワでこれなんだから、世界選手権なんか、どうなっちゃうんだろうなあ。いま、ペアの世界トップは、中国ですよ。中国のペアに勝てるのは、トトミアニナ&マリニン組だけだ。トリノで勝って、彼ら、イイ感じでアマチュア引退したばっかりだけど、絶対に復帰しないって保障はないよね? 正直、悪いけど、ペアのことって、ぼくはあんまり知らないんですよ。中国人やカナダ人や、アメリカ人に勝てるシングルの選手について、知らないようにね(大意。相当意訳です。すみません!)。
これねえ、語義をどこまで取るかってハナシですよね。ペアやシングルの選手の状況は「知らない」って言ってるけど、コストマロフ選手が知らないわけはないと思うんですよ。ついこないだまで、ロシアジャージ着て、世界を転戦していたわけだから。だけど「知らない」と言った……ということは、要するに「世界選手権で勝てる選手は知らない=いないと思う」という意味ではないかと灰原は思うのですが……どうでしょう。
予想外に長くなってきたので、後半分割します。
つづきは「ロシアはいま その2」でお読みくださるとうれしいです。
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