ヨーロッパ選手権開催直前の1月20日に、北米のフィギュアスケートポータルサイト「Golden Skate」に、ブライアン・ジュベール選手のインタビュー記事が掲載されました。
題して「In Peak Form」。日本語訳すると「絶頂の姿」とかですかね。
インタビュアーは Kathleen Bangsさんという記者さん。
このインタビュー、すごく面白かったので、例によって、灰原の絶望的に乏しい英語力による「ここがヘンだよ間違いだらけの英文読解」で内容をご紹介しつつ、感想を語っていきたいと思います。
英語が得意な方は、どうか、元の記事をお読みくださいね。
☆Golden Skate 「Brian Joubert/In Peak Form」☆
http://www.goldenskate.com/articles/2006/012007.shtml
(いちおう最近、まじめに教材で英語の勉強もしているのですが、すぐにはそんなに上達しないのでした。しかし、そもそも、趣味のスポーツ観戦のためでなければ、灰原、英語の勉強なんかしようとは思わなかった。向学心に目覚めたのもアスリートのみなさまと、地球の裏側からでも即時に情報を伝達してくれるワールドワイドウェブのおかげですね。地道にがんばろっと)
さて、ブライアン・ジュベール選手のインタビューですが、まず、ステファン・ランビエール選手がヨーロッパ選手権を回避した話題からはじまります。
「ヨーロッパ選手権を回避し、競技生活の続行そのものも未定という、ステファン・ランビエール選手の発表をどう思いますか?(かなり意訳)」という質問に対して
「正直好ましいニュースじゃありませんね。僕は彼とぜひ勝負を付けたいと望んでいたので……。しかし、ランビエール選手がいないからといって、簡単に勝てるわけではありません。試合ではなにが起こるかわかりませんから。僕は集中しなければならない」
と答えます。たしかに、ジュベール選手がSPでベルネル選手に負けたときは、世界中のスケートファンが驚愕したもんね。「なにが起きるかわからない」。まさしく。
つづいてインタビュアーは「クリスマス休暇のあいだに、モスクワの赤の広場で行われたアイスショーに出演なさいましたが、どんな経験でしたか?」と訊ねます。
これにこたえて、ジュベール選手は
「(灰原不正確訳)赤の広場のアイスショーには、ロシアの誇るトップスケーターたちが顔をそろえていて、そこに誘われて演技ができたことは、とても光栄でした。僕は2回滑ったんですけど、目茶苦茶寒いし雪がすごくて! 目をあけるのがやっとでした。赤の広場で演技したことは、驚くべき体験で、僕の誇りです」
と、いかにもジュベール選手らしく、折り目正しいコメントをしたあと
「……ところで、フランスに帰るのが、じつはとっても大変だったんだけど……(笑)」
と前置きして、モスクワでの気の毒な体験談を披露しはじめるのでした……。
「(灰原不正確訳)フランスに帰る日、僕は早朝6時にホテルを出たんです。空港についたら、ホテルにパスポートを忘れてきてしまったことに気が付きました。カウンターで、パスポートがなきゃ乗せられないって言われちゃって。しかたなく、その飛行機はあきらめて、ホテルにパスポートを取りに戻ることにしたんです。ところが、タクシーに、ホテルからちょっと離れたところで降ろされちゃった」
パスポートを忘れた!!! 海外旅行において、なんという致命的なミスでしょうか!!ブライアン・ジュベール選手って結構そそっかしいんですね。
そして、ブライアン君は、この微笑ましい小さな失敗のために、更に気の毒な状況に陥ってしまうのです!
「(灰原不正確訳)ホテルまでスーツケースを引っ張って歩いていたら、2人組の警察官に呼び止められました。僕は明らかに外国人だったので、パスポートを見せろと言われたのだと思います。当然僕は持っていなかったので、入国管理事務所に連行されるハメになりました」
あちゃー! せめてタクシーがホテルの前まで着けてくれればこんな目にはあわずにすんだものを! 「赤の広場」のアイスショーに招待された世界的なスケーターが、まさか不法滞在者扱いされるとは! なんという間の悪さでしょうか。……ところでロシアって、外国人は、パスポートを常時携帯しなきゃいけないんですね。
ブライアン君の不運はさらに続く……
「(灰原不正確訳)入国管理事務所の受付で、僕はあれこれ書類を申請させられました。そんなことばかり1時間は続いて、さすがにカリカリきましたよ。しかも言葉が通じなくて……僕は英語を話してたんですけど、警察官たちはロシア語しか話さないんですよ。『パスポートはどこにありますか』と訊ねられて、英語で何度も答えたんだけど、全然ハナシがつながらなかった。最終手段で、僕は、自分が誰なのか、というのを証明するために、スケート靴を見せたんです。そうしたら、警察官のひとりが僕が誰かをわかってくれて。パスポートを取ってくるために、ホテルまで車で送ってくれました。まだその日のエールフランスにパリ便があって、なんとか家に帰ることができたんです」
なんだかマルクス兄弟の不条理コントみたいな体験をしてしまったブライアン君。しかし、インタビュアーさんは冷静に突っ込みます。
「(灰原不正確訳)どうして知り合いのロシアのスケーターに連絡を取らなかったんですか? 彼らは国の英雄でしょ? 彼らに話をしてもらえば、もっと簡単だったんじゃありませんか?」
……ごもっともです。
ブライアン君は、笑いながら答えました。
「(灰原不正確訳)とっさに思いつかなかったんですよ。最終的にスケート靴を見せたあと、ようやく思いついて『僕はアレクセイ・ヤグディンと知り合いなんです』と言ったら、英語は話せないらしい彼らが『Good good!』って言ってくれました」
つたない英語で、せいいっぱい、返事をしてくれたということですね。インタビュアーさんはこんな情報をもたらすのでした。
「(灰原不正確訳)じつは私、アレクセイから、あなたにまたロシアのショーに来てくれるように頼んで欲しいって頼まれていたんです。あなたが教えてくれた出来事のこと、彼は知らないみたいですね」
ヤグディン選手はブライアン君をとても評価しており、またロシアのショーに一緒に出たいと願って、インタビュアーさんに伝言を頼んでいたらしい。だけど、そんなハプニングがあったんじゃ、ブライアン君はしばらくロシアには行きたくないわよねえ……というニュアンスの発言ですね。そもそもハプニングは、ブライアン君が帰国時にパスポートを忘れるというドジから発生しているわけで、ロシアの警察官さんに罪はないんですけど。
……ああしかし……当時の光景が目に浮かぶようだなあ。
必死の形相で事情を説明するブライアン君に、厳めしい表情で首を振り続けるロシアの警察官たち。言葉の繋がらない彼らに、スケート靴を見せようと思いつくブライアン君。いきなりスーツケースを開けだした彼を、警察官さんたちは怪訝な表情で見つめる。やがて取り出される、エッジ輝くスケート靴! ひとりの警察官が気づく。「あっ、この人の顔、そういえば見たことある! フランスのスケート選手だ!」。こう着状態がようやく打破され、微笑みあうブライアン君と警察官さんたち……言葉もなく。
こういうアクシデントって、巻き込まれている最中はすごくイライラするし嫌なんだけど、振り返ると、笑えちゃいますよね。ブライアン君、このネタで、何度もパーティをどっかんどっかん盛り上げられますよ。もしフランスにジャンクスポーツがあったら、ロシアネタで3回は出演できると思うな。そもそも「赤の広場で演技したときは雪で目が開けられないくらいだった」というあたりから、笑いの神が徐々に降臨していますし。
せっかく珍しい経験したんだから、今後の人生に、精一杯役立てて欲しいですよね!
さて、ブライアン・ジュベール選手のインタビュー記事は、まだまだ続きます。つづきはまた今度。後半はちょっとシリアスな話もね、出てきたりして。
明日の夜か明後日の夜か、できるだけ早く続きをアップするようにしますね!
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