「天才少女」という言葉はじつに魅惑的だな。
神から特別な便宜を供与された可愛らしい少女が、なんの苦労もなく、陰りもなく、らくらくと与えられた才能をふるう。
「天才少女」という言葉には、そんな印象があります。うがちすぎかな?
フィギュアスケートの浅田真央選手は、天才少女、と、言われます。
おそらくそれは真実なのでしょう。たとえば彼女が生まれつき授かった手足の長さは、表現競技の競技者としては得がたい資質のひとつです。
バランス感覚や身体能力においても、ほかの子どもたちよりも有利な資質を、浅田真央選手は生まれ持っていたかもしれない。生まれつき足が速い人がいるように、生まれつき歌が巧い人がいるように、生まれつきスケート技術を習得しやすい資質を持って生まれる子どももいるのかもしれない。それが浅田真央選手なのかもしれない。
だけど、スケート靴を履いて生まれてくる赤ん坊はいませんよね?
浅田真央選手は、今年から、練習環境をアメリカに移しています。
移籍の理由のひとつは、練習環境の確保のため。アメリカでは日本とは比較にならないほど練習用リンクの確保がカンタンで、しかも安いらしい。そして、もうひとつの理由は……ジャンプのフォームを矯正するため。
どんなジャンプもばんばん跳んじゃう印象のある真央ちゃんですが、じつはあんまり得意じゃないジャンプがあったみたいなんですよね。フォームがおかしくて、ジャッジで減点される可能性があったそう。それで、ミシェル・クワン選手のジャンプを矯正したこともあるアルトゥニアンコーチにつくことに決めたらしいです。
……ちょっとすごいですよね。
だって、去年、真央ちゃんはイリーナ・スルツカヤ選手や荒川静香選手に勝っている。オリンピックには出られなかったけれど、すでにいま、オリンピックメダリストに比肩する実力があると誰からも認められているわけですよ。
それなのに、自分の現在のフォームを壊してまで、さらに上を目指すなんてワザ、なまじの大人にもできませんよ。
親御さんからも仲良しの友だちからも離れて、コーチとは言葉もちゃんとは通じなくて、寂しくないはずはないと思います。それでも、寂しさを越えて、彼女はアメリカでの挑戦を選んだ。
浅田真央選手の今期のプログラムも、信じられないくらいの難度で構成されています。ただ勝つためだけなら、安全に跳ぶだけで充分なトリプルアクセルのまえに、わざわざ跳びにくくするためにステップを入れるなんて!
さすがの浅田真央選手も手子摺ったようですが、NHK杯の出来を見るに、そろそろあの超絶シークエンスを滑りこなしてしまえるもよう。キミー・マイズナー選手や中野友加里選手など、3Aを跳ぶ選手も多く出てきている中で、一線を画す技術を、またしても彼女は手に入れたことになります。
……浅田真央選手が天才だからでしょうか?
それだけじゃ、ないと思うんだよなあ。
超絶演技を終えたあと、くもりのない笑顔でインタビューに答える浅田真央選手を見て、天才少女、と言いたくなるのは、呼びたくなるのは、わかるんだけど。そして実際「天才」だとは思うんだけど。
なんとなく、もやもやしてくる灰原です。
こんなところで叫んだって、真央ちゃんには届かないよな。百も承知で、叫びたい。
真央ちゃん、頑張ってるね。いっぱいいっぱい頑張ってるね。
あなたはとっても努力家だね。
つぎはなにを見せてくれるのか、楽しみにしています。
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