満月の夜目をつぶることで、見ないようにしていたこと。聞かないことで、触れないようにしていたこと。さざ波の日も、大波の日もやり過ごし、忘れることで日常を呼吸する。けれどそれは変化することなく横たわり続ける。他力本願でなく生きる覚悟をする日が来るまで。