ポチです。
小さいことですが、明太子の宇野千代さんの著作等のコメントに触発されて

ずっと前に図書館に予約しててながーーーい、
長すぎる順番待ちでわすれてた
「すべては宇宙の采配」小林秋則(奇跡のリンゴのあの人)
手元にやってきたので、昨日ばーっと読みました。

時の流れに全然乗れていないアナクロな私は
「奇跡のリンゴ」もみんなに教えて貰って読んだのですが
奇跡のリンゴ等リンゴづくりについては、
その前に「ニンジンから宇宙へ」(赤峰勝人)等を読んで
えらい感動してからその手のことから遠ざかっていたので
いいな、と思いながらも、すごく大きく揺さぶられるというほどではなく
自分の中を通り過ぎていきました。

でも、昨日「すべては宇宙の采配」を読んで
(これまた、ずいぶん遅れてですが)
リンゴ作りと自然との共生というテーマを一歩さらに超えた
ご本人の手記のような内容のこの本で
前作のいくつかより
著者の正直で素朴な生き方がさらにもっと感じられてとても感動しました。
宇宙人、UFO、龍ををみた、時間の流れの合間をみた、
そんな周囲から簡単に理解を得られそうにない話を
臆せず語る勇気、
すごいことというのでなくすなお~に飾らず表現する人柄
自分のいたらなさを恥じる勇気
周囲の物、人に対する謙虚で愛情に満ちた彼の日常がしのばれ
いいなあ、いいなあ、よかったなあ、こんな素直で優しい人がいて、って
嬉しくなりました

わなにひっかかった子狸を逃がしてやり、
えさを用意してやったら、それだけ持って行き、
畑をそれ以来荒らさなくなったという話
ねずみ取りにひっかかったらネズミを殺すに忍びず逃がしてやる話
生き物だけでなく物にも心はあって言葉は通じるという話

わたしは植物を枯らすばかり、水やりもいいかげんな
全然優しくない、心ないところの多い自分なのですが
言うことを聴かないPCやプリンター相手に怒鳴ってる旦那をみてて
さすがにいやで「いい子いい子、がんばってね」ってやると、
(機械のためだけでなく、私自身がそうするとざわついた気持ちがおちつくので)
タイミングよく言うことを聴いてくれたりするので
物にもきっと心はあるよ、、と素直に共感でき、そんなことも嬉しかったです。

他愛ない感想です。

ただ、心優しい、素朴な当たり前を大事にする人がいると思うと
とても幸せで嬉しい気持ちになれるので

もしまだ読んでない人がいて、
昨今の痛ましい世間のやりとりにもし胸を痛めていたら
手にとってみて、とおすすめしたくなりました。