モモです。
久しぶりに映画を観に行きました。
しかも、私にしては珍しくメジャーな映画 『アリス・イン・ワンダーランド』
3Dというのが、どういうものか体験してみたくて、大きいスクリーンで
観たかったのと、映画雑誌『Cut』の特集記事で、ジョニー・デップが
彼の役柄”マッドハッター”について、こう語っていたのが気になったからです。
以下、抜粋
「ティムと俺はまず、”帽子屋のように狂っている”という表現に注目して
いろいろ調べていたんだよ。そうしたら、18世紀、19世紀にはフェルト生地を
生産する際に水銀が使われていたらしくて、当時の帽子はフェルト生地が
主流だったから、帽子をよく被っていた人たちは、水銀が頭皮を通して
体内に吸収されて、いろいろとその影響が出ることがあったらしいんだ。
ルイス・キャロルが書いた狂った帽子屋というのは、つまりかなりの
水銀中毒だったんじゃないかと思ったんだ。それがあらゆる面に影響を
与えていて、それこそ髪の毛から爪、目までその影響が見てとれるんだ。」
こうして、ジョニー演じるマッドハッターのキャラクターは
作られていったそうです。
白塗りの顔にオレンジの髪とボーボーの眉毛、開きっぱなしの瞳孔、
支離滅裂な発言の数々・・・
この記事を読んだら、この眼で確かめなくては、と思ってしまって。
で、3Dのメガネかけて観ましたよ。
3Dって、映像が迫ってくるのかなあって想像してたけど、私にはむしろ
奥行きができてイメージを遠いところまで感じることができて、ドキドキ感
というよりは、広がりを感じて心地よかった。
そして、ジョニーの演じるマッドハッターも、なかなか素敵でした。
見た目は気色悪いのに、開いた瞳孔の奥に哀愁があって。
後半になって、主人公のアリスが、
「この世界(ワンダーランド)は私の頭の中の世界なの。
だから、ここにいるあなた達も皆、私が頭の中で作った登場人物なの。
もう、元の世界に帰らなくちゃ。」
という、なんとも意味深いセリフを言ったとき、
「じゃあ、君が帰ってしまったら、僕も消えてしまうんだね。」
と悲しそうに言う、マッドハッターの表情はなんとも言えなかった。
アリスがワンダーランドから現実の世界へ戻って、一人の女性として
自分の人生を歩んでいくところで、この物語は終わります。
子供のころに行ったワンダーランド、そして夢の世界。
大人になっても、たぶん自分のどこかにそれは残っていて、
現実の世界を生きながらも、たまにワンダーランドにタイムスリップ
する瞬間がある。
そんな瞬間を自分の一部として、大切にしていきたいなって感じました。
アリスも、マッドハッターに、こう言っていたしね。
「大丈夫、いつでも私はこのワンダーランドに戻ってくるから。」