我が子が通った不登校特例校。私立中学。
息子は途中編入組なので、事情は少し異なりますが、
通常の中学受験とは違い、特殊です。
何が特殊なのか。
まず、定員に対する合格者数は7~7.5割程度。多くて8割。
つまり、定員に対する倍率は1以下でも、実質倍率は1.2~1.3倍程度。
なので、受験期などで発表される倍率は参考になりません。
これは、編入組の数を確保していることがあります。
合格基準に達しない生徒は不合格なのです。
次に学力検査で点数が達していても合格するとは限らないこと。
正直、求められる学力は不登校であることを考慮してそんなに高くありません。
通知票に「がんばりましょう」がなければ学力検査は問題なく通ると思います。
また、試験を受ける以前にオープンスクールなどの体験授業、個別相談などの条件が課されます。
この条件をクリアしなければ、願書がもらえません。
つまりどういうことか。
子どもや保護者を学校側がよく観察しているということです。
受験の前段階で既に選抜されていると思った方がいいです。
実際、オープンスクールの体験授業で指示が聞けなかったお子さんは、
当日の試験や面接では全く問題なかったのに、不合格でした。
逆に、定員を超えていても合格する場合があります。
息子の場合がそうでした。
見学の時点で定員は超えていました。
息子の後にも何人か転入してきたお子さんはいます。
なので、学校が求める生徒像に合致することが、この学校では重要なのだと思います。
あとは、定型発達であってもWISKの提出が入学の条件でした。
息子の場合は、入学後に学校で検査を受けました。
私立中学校なので、何か問題があれば退学という措置もあり、退学した子もいました。
学校が合わずに転校していった子もいました。
それと、いわゆる過度な学校への要求をする保護者も存在しますが、案外きっぱりと学校側は拒絶します。
「これ以上は学校としては難しい。出来かねる。もしそれを求められるのであれば、公立や他校でお願いしたい。」
といったようなことは保護者の間でも何度か聞きました。
なぜそういったアンマッチなことが起きるのか。
それは、ここで何度も書きましたが、不登校特例校は支援学校でも支援学級でもありません。
配慮はあるが支援はないのです。
イヤーマフやクールダウンの部屋、学習障害の対応、通常校よりもカウンセラーや養護教諭が多く配置されている。
など合理的配慮はありますが、個別に特別な支援はありません。
個別の支援員もいないし、通級も支援級もありません。
特別支援の資格を持つ教員も聞いたことがないです。
少なくとも息子は3年間、そういう先生に当たったことはないです。
HPにも特支の資格をもつ教員がいますとは書いていなかったと思います。
手厚さでいえば、確実に公立の支援学級の方が手厚いのではないでしょうか。
小学校で特別支援学級にいた生徒の保護者は、「星槎は小学校より何もしてくれない。手厚くない。」と一様に言っていたので確かだと思います。
しかし、学校の配慮は、単なる不登校や発達グレーの生徒にとってはとても手厚い配慮です。
普通級では多少大変だったけど、支援級では全く物足りない。。。といったお子さんにもとても良い環境だと思います。
まあ。。。そういったことは、HPや資料にある通りなんですよね。
決して「発達障害のあるお子さんのための学校」とは書かれていない。
あくまでも「不登校等のある子」というくくりです。
この「等」がどこまでの許容であるかは学校の判断なのです。
開校当初は、入学希望者が少なくて経営困難な時期もあり、
障害が多少重くても受け入れていた時期があったそうです。
しかし年々入学希望者は増加し、2~3年前までは入れていたお子さんが今は難しいレベルになっています。
(これは息子が在学中も既に感じました。明らかに下級生の方が問題のあるお子さんが少ない。。
息子を通わせてみて知ったのは、
「定型の子には手厚く感じるが、小学校で支援級にいたお子さんには手厚くない。」
といことです。
(どう感じるかは保護者の価値観ですが)
中学受験では、息子の学校に限らず、様々なうわさレベルの情報が行きかいますが、
多くが噂であり、本当に正しい情報はありません。
噂に惑わされないよう、情報収集するのが重要だと思います。