病院でもなく、行政でもなく、助産院に求められているものは? | ははこ助産院【豊中・吹田・北摂】妊娠中から子育て中のははこのまほろば

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私たち、地域で活動する助産師は何が求められているのだろう?

私が施設のある保健指導型の助産院を開設したのは、育児がしんどいという母親の気持ちを受け止め、寄り添い、少しでも安心してもらいたい。
同じ悩みを共有できる場所、息抜き、気分転換できる場所を作りたい。
という想いからでした。

最近、母親のニーズをアンケートする機会があったのですが、

やはり、私たち地域の助産師に求められているのは、気軽に相談できる安心感や、心に寄り添ってくれる、親身になってくれるという「心の拠り所」なのだと思います。

そして、病院でもなく、行政(保健センターなど)でもない、「専門的な知識を基に育児の相談ができる人」ただし「母親の味方」であるという立場でいてほしいという意見も多数ありました。
この「病院でもなく、行政でもなく」ということが、私たちに求める母親の本音なのかな〜と思いました。

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「THE 指導」「THE教育」というのは病院だけで十分。もっと、心の距離が近い、「それで大丈夫 」「これでいいんだよ 」という関わりも求められています。
(アンケートの文章のまま)

私も長く病院で勤めてきたので、病院の役割も理解しています。
出産介助で忙しく時間がない中、短い入院期間にたくさんのことを学んで退院してもらわなければなりません。
それぞれの親子にあったサポートではなく、ついつい一般的な「指導・教育」という側面が強くなってしまいます。

また、病院や行政の健診では、その日のことしか診てもらえない。その時の状態だけの判断ではなく、生まれてから今までの経過を診てほしい。
数字だけで判断されて悲しかった。
杓子定規な指導ではなく、一人一人に応じたサポートをしてほしい。
という意見も多数ありました。

行政でも長く勤めているので、何百人とくる健診に一人一人向き合う時間はなく、その日の様子で判断せざるを得ない難しさもよくわかります。

でも、助産院では、ゆっくり時間がとれるので、生まれてから今までの経過を追って診ていくことができます。
数字だけでなく、今まで頑張ってきたこと、想いなどを理解してもらえ嬉しかった。
という声もありました。
病院や行政で指導されたことが納得できなかった場合、自分の想いが否定されたと感じた時、不合格の烙印を押されたと感じてしまった時など、その想いを受け止め、納得いく方法を一緒に考えていくことができます。

そして、病院や行政と母親の橋渡しになってほしい、という意見もありました。
その母親の想いや、助産院としてのサポートを病院や行政に伝えることも必要なのではと思います。
産後ケアの重要性が増している今、その親子の支援を切れ目なく行っていくためには、病院、行政、助産院と協力していくことが大切になってくると思います。

地域で働く助産師として、やるべきことがたくさんあります。
ここに来ればなんとかなる、この人に聞けば安心という助産院をめざして、まだまだ頑張ります〜!
最後にアンケートにお答えくださった皆様、ありがとうございました‼︎