おっぱい3時間ごとの呪縛 | ははこ助産院【豊中・吹田・北摂】妊娠中から子育て中のははこのまほろば

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妊婦教室・両親教室・産後の教室・母乳育児支援・おっぱいマッサージ・誕生学などの講演をおこなっています。
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先日の公民館で、こんな相談がありました。

「健診で、母乳を3時間間隔であげるように指導されたが、なかなか3時間空かなくて、どうすればいいでしょうか?」

この相談、しょっちゅうお受けします。

4カ月健診で、そろそろ3〜4時間間隔にしないと、離乳食が上手く入らないよ。とか、
1日10回も授乳しているなんて、おっぱい足らないんじゃないの?とか、
3時間以上空けないと、おっぱい溜まらないよ。などなど。

こんなことを聞く度に、猛烈に腹が立ちます。
これ、全て間違っていますから!
頑張っている母親を、間違えたアドバイスで悩まさないで!と。

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泣いているあかちゃんを抱っこして、途方に暮れながら、3時間経つのを待っている。
せっかく、母乳だけで、順調にいっていたのに、母乳不足と言われて、不要なミルクを足してしまう。
ミルクを足すことで、また授乳間隔を伸ばしてしまうことで、乳腺炎になってしまう。

また、おっぱいは、時間をおいて溜めてあげるものではありません。
おっぱいはタンクではないのです。
常に出すことで、分泌されていきます。
時間をおくことで、たくさん出るような気がしますが、これを4〜5日続けると、途端に分泌が悪くなります。
おっぱい、いっぱい溜まっているから、作らなくていいよ、という指令が出てしまうのです。

でも、専門家にこんな風に言われたら、そうしなければならないと思いますよね。

母乳の場合は、3時間空くことは稀です。
母乳は1〜2時間で消化されるからです。
おっぱいには、体の栄養以外にも、心の栄養として、眠たい時、甘えたい時、安心したい時、暇つぶし(笑)、たくさんのおっぱいがあります。
それは、「時間」とは関係ありません。
あかちゃんが欲しがれば、いつでも何回でもあげていいんです。
何カ月になっても、です。

ただし、ミルクは3時間毎にあげましょう。
消化に3時間はかかりますし、残念ながら、ミルクは心の栄養は担えません。

頻回授乳で、母親が困っているなら別ですが、上手くいっている親子に、不必要なしかも間違えたアドバイスをして、母親を悩ますことがあってはならないと思います。
こんな相談を受けるたびに、申し訳ない気持ちでいっぱいになるのです。

当事者は母親とあかちゃんです。
「壊れていないものは直すな」
私たちの鉄則です。