最近、ますます多くのものは、実はそれほど複雑ではないんだなって感じています。
子供の頃はいろんなものに憧れて、ある人はすごい、ある生活は素敵だ、ある場所は遠くて輝いて見えるって思ってました。
でも実際に近づいて、はっきり見えたら、その輝きのほとんどは自分の想像だったんだって気づくんです。

それが「魅を祛く」ということなんでしょう。
そういうフィルターを一枚一枚剥がしていって、ものの本来の姿を見る。神格化もせず、貶めもせず。

そうすると、むしろ楽になるんです。
誰かを羨まなくてもよくなるし、自分が足りないって疑わなくてもよくなる。
誰かの道は誰かのもので、自分の生活こそがちゃんと向き合うべきものだってわかる。

独善其身は、冷たくなることじゃなくて、自分の力をもっと自分に戻すこと。
ちゃんと食べて、ちゃんと眠って、ちゃんとやるべきことをやる。
誰にも迷惑をかけず、誰にも簡単に邪魔されない。

そういう状態の中で、静けさがゆっくりと育っていくんです。
無感覚じゃなくて、優しく澄んだ覚醒みたいな——
風が見えて、雨が聞こえて、自分が今何を必要としているかもわかる。

万事に魅を祛いたら、世界はシンプルになった。
独善其身をしたら、自分が丸くなった。
そして平静が、一番の知覚力になったんです。

もしあなたも時々疲れたなって思うなら、立ち止まって、自分に属してない感情や期待をちょっと降ろしてみてください。
そうしたら気づくはず——
静かになるとき、むしろもっと多くのものを感じられるんだって。