はははの夫でございます。

妻は先月12日に天国へと旅立ちました。

 

ブログを記していたことは、恥ずかしながら知らずにいましたが、とある方に教えていただき、その後、時には涙しながら、時には笑いながら、皆様のコメントと共に何度も読ませていただきました。

 

ブログをとおしての皆様との交流が妻の心の支えとなっていたことを知りました。

皆様、本当にありがとうございました。

 

ブログは2020年6月までとなっていますが、闘病されている方々のご参考になればと、その後の様子を記します。

 

 

・2020年の夏の終わり頃、脳転移が見つかるが、しばらくはジオトリフのまま様子を見ることにする。自覚症状はなし。

 

・2021年3月、自覚症状はないが、脳転移が広がり、全脳照射も検討するが、脳転移に効果があるとされるタグリッソの治験に参加することにする。(ジオトリフは約3年4カ月で終了)

 

・4月、タグリッソの治験開始。

 

・その後、脳転移した腫瘍はタグリッソでも小さくはならず、ほんの少しずつ大きくなるが、タグリッソよりも良い治療がないため、自覚症状が出るまでは治験を継続する方針とする。

 

・タグリッソはジオトリフよりも副作用が軽く、この間、パートを辞め、夫婦での旅行や妻が大好きなバドミントンなど、たくさん、たくさん楽しんだ。

 

・12月、時折ふらつきを感じたり、遠くのものが2重に見えるようになる。

 

・2022年1月5日、定期健診で血液検査は全て正常値だったが、自覚症状が出たため治験を中止し、13日から点滴による抗がん剤(カルボ、アリムタ、アバスチン)を行い、抗がん剤の効き具合で全脳照射を行う方針とする。(タグリッソは約9カ月で終了)

 

・1月6日、夕方から目まい、吐き気。

 

・1月7日、目まい、吐き気が悪化し、急遽、病院へ。13日までのつなぎとして、頭痛薬、吐き気止めを処方される。薬を飲んで、夕方、症状は緩和した。

 

・1月8日、目まい、吐き気は薬を飲んでも改善しない。

 

・1月9日、朝、病院に症状を連絡し、緊急入院する。「3連休明けまでは吐き気止めで対処する」とのこと。コロナのため入院後は面会できない。

 

・1月10日、夜、「意識が低下しており、明日(連休明け)、担当医が出勤したら対応する」と連絡がある。

 

・1月11日、朝、病院から「脳に水が溜まっており、脳の水を抜き、脳圧を下げる手術をしたい」と連絡があり、急遽、病院へ行き手術の手続きをする。妻と面会し、妻は手足を動かしているが、意識は無く、苦しそうで、「今から手術して楽になるから・・」と声をかける。

 

・昼、手術が終わり、妻と面会。妻は意識がなく呼吸が苦しそう・・医師からは「脳水を抜き、脳圧を下げる処置はうまくいったが、呼吸や血圧が回復しないので心配・・」との説明を受ける。「何かあったら連絡する」とのことで、一旦帰宅。

 

・15時頃、病院から連絡。「やはり呼吸と血圧が回復せず厳しい状況・・最後かもしれないので会いますか?」と連絡があり、急いで病院へ。15分間だけ面会を許される。15分間、ただ手を握った。15分が経ち「一緒に帰れなくてごめんなさい・・」と声をかける。涙が止まらない・・

 

・23時頃、病院から連絡。「呼吸が止まりそう」とのことで、病院へ。30分ほどで到着するが、看護師から「数分前に呼吸が止まった」と告げられ、泣き崩れる・・

 

・12日、0時1分。医師が死亡を確認。

 

 

死因は「脳腫瘍か脳水か分からないが、脳の呼吸や血圧をコントロールする箇所がやられてしまい、回復できなかった」とのことでした。

6日に気持ち悪いと言い始めてから、あっという間で、3連休とも重なってしまい、うまく対応ができず、思い返せば、あの時、ああすれば・・と思うことはたくさんあります・・

本人もまだしばらくは生きられると思っていたと思うし、もう少し子供の成長を見たかっただろうと思うと残念で仕方がありません・・

いつの日か医療が発展し、このような病気で貴重な人生が中断されることがないような世の中が来ることを切に願います・・

 

その後、妻の手帳に最後に力を振り絞って書いたと思われるメモが見つかり、乱筆ですが家族の名前と感謝の言葉が、たくさん記されていました。

妻が最後に感謝の気持ちを持って、逝ったことを知り、少し救われ、また、死の直前にそういう気持ちになれる妻を改めて尊敬し、誇りに思いました。

 

子ども2人は母親を亡くし、どんなにつらい思いをしているかと思いますが、父を気遣ってか、毎日、笑顔で接してくれています。

私も妻を見習って毎日「ははは、」と言いながら明るく、子ども達と過ごしていきたいと思っています。

そしてそれが、子ども想いだった妻への一番の供養だと思っています・・