【怒りながら最後で救われた(私が)】
「薔薇の名前」ウンベルト٠エーコ

長い、重い(物理的&内容的に)、暗い、
読むのがもはや苦行のように感じつつ、

取り敢えず、
なんか負けたくない、という意地と、
こんな難解な本を読みきった、という虚栄心を支えになんとか読了(笑)

したのですが、
読んだら読んだで、やっぱ名作かも、
と思いました😂

中世ヨーロッパの僧院で繰り広げられる、
ヨハネの黙示録になぞらえた連続殺人事件を1人の修道士とその弟子が解明に挑む、
という内容で、

ミステリー、ゴシック、中世ヨーロッパ、という好きなものが揃っている名作なのに、
読んでなかったじゃん、
と思いつつ勢い込んで図書館で借りてきたは良いが、

その長さと厚みと本の重さに、「いい加減にしやがれ💢」と著者に怒りを感じながら読んでました(笑)

その上、重い(内容が)、暗い(内容が)、同性愛だらけ(それはいいんだけど、純粋な愛というより歪んだ欲望)、
そして現代よりずっと厳しく、若干倒錯気味な位戒律に対して盲信していたり、
その一方で欲望にまみれた両極端な修道士達ばっかり出てきて、

暗ーい暗ーい、中世暗黒世界にどっぷり浸れるのですが、
実際、この時代って仕方なかったんですよね。

戦争や流行り病で常に人々は飢えていて何かにすがりつかなければ、少しでも苦しみから逃れさせてくれるものがなければ生きていけなかった。

極端に信仰に走りすぎると、純粋が過ぎて盲目的になります。

私は特にどの宗教もそれなりに真理だとは思ってるのですが(一般知識で知ってる範囲ですが)、

でも、何か苦行に堪え忍ぶとか、清貧を良しとする、とか、
全ては虚しいので執着するな、
とかいう考えはあまり好きではありません。

というか、なんかもう今はそういう時代じゃないというか、
苦しみと引き換えに救われる、っていうこと自体なんか違和感を感じたり、
それってみんな同じ土俵の上での話しのように感じるのですが…

ってなことを考えながら読んでたら、
ちゃんとそれに似たようなことを書いてました、作中に。

「反キリストは、ほかならぬ敬虔の念から、神もしくは真実への過多な愛から生まれてくるのだ」

そうそう、やっぱり?
やっぱそうだよね⁉️

と、ここでウンベルトを見直しました(笑)

めっちゃ納得。

ここからはネタばれ含むので読みたい方だけ↓

アリストテレスの「笑い」に関する観念がテーマになっていたのですが、

作中でも、
「笑い」は真理に対する不健全な情熱から私達を自由にする方法の一つである、
といったことが書かれていたんですよね。

これも、そうそう❗️と思いました。

純粋過ぎる信仰は盲信になって視野が狭く歪んでくる、
それを笑い飛ばす位の許容力の広さがあった方が良いよね、
と思いました。

これは信仰に限らずなんでもそうです。

信仰は過ぎればそれが制限になって、本来の姿を歪めてしまう。

でも本当の愛って、もっと自由なものですよね。

ってなことで、
読んでる間中、終始怒りながら意地だけで読んでいたのですが、
最後の最後でウンベルト、あんたやっぱりすごいよ、と見直したので、
やっぱり最後まで読んで良かった🎵と思える作品でした(笑)





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