恋愛力が高まる✨
おとぎ話リーディング✨
今日は
「鶴の恩返し」
こちらも諸説ありますが、
「鶴女房」バージョンで。
大筋は、先日の「雪女」と同パターンの、
いわゆる、異類婚姻譚になりますが、
さて、このたびは何のカードが出てくるか…
11番「正義」‼️
シンデレラでも出てきたこのカード、
そのまま、
「正義」を問うカード。
この世界における正義もあれば、自分自身にとっての正義もあります。
この「鶴女房」においても、
「正義」は色々な見方ができますが、
鶴(であるヒロイン)自身の「正義」を見てみます。
彼女は、罠にかかっていたところを若者に救われ、
彼に恩を返すため、人間の女性に姿を変え、彼の元へ行きました。
そして彼のお嫁さんとして、共に過ごすようになります。
これらの異類婚姻譚は、
正体がばれたらなんらかの形で破局する、
という定説のようなものがありますが(雪女しかり、人魚姫しかり)、
ということは、
種族を越えた結びつきは、基本的には禁忌である、
という世界のルールのようなものがあるようです。
なので、鶴女房が彼と一緒になったのも、
あるその世界のルールから外れた行為であったのだろう、
と思われますが、
それを押しても、彼と一緒にいようとしたのは、
彼女の意思=エゴであるともいえます。
それこそが彼女の「正義」でもあったのだと思います。
外側のルールより、
自分の信念に従っていますね。
更には自分の身を削っても、二度も反物を作り、彼に助けられた義理を果たそうとします。
ここまでは、良かったのですが、
三度目の反物は彼に頼まれて作っています。
体に負担もかかるので、
一度は断っていますが、
どうしても、と頼まれて、
引き受けざるを得なかった。
二度目までは、彼女の意思で作っていましたが、
三度目の時点では、
自分の意思でなく、
外側からの働きかけを優先してしまった。
このことから、これまでの流れのようなものが狂ってしまったような感じがします。
彼女は自身の「正義」を手放してしまいました。
そして三度目の機織り中に姿を見られ、
彼と一緒にいることが出来なくなってお別れとなってしまいます。
惚れた弱み、みたいなものもあったのかもしれません。
好きな人に頼まれたら応えたくなる、というような。
(鶴女房も始めこそは、恩を返す、という気持ちで来たのかもしれませんが、
段々、ただ一緒にいられれば、
という気持ちになっていったような感じがするのですが、どうでしょうか)
こういうことって、恋愛中もよくありますよね。
彼のことが好きなあまり、
彼に合わせすぎて、自分の軸を明け渡してしまい、
結果、自身を見失ってしまう、みたいな。
幸せな関係が、
そうなると、なにか不自然に歪められてしまう感じがします。
自分の中の天秤の釣り合いを保つ、
それが幸せな関係を保っていくのに大事になってくるのではないか、と改めて感じました。