古麻志明神の雉(キジ)
むかし、若山の経念(きょうねん)て村に木こりァおってんと。
いっつも山入っては木ィ切りだして売ってわァ生活しとってんと。
ある時、山入ってよさそうな木ィないか探しとってんけど、これと思たがどうもないし、しゃあなし山下りて帰ろうと思たがや。
在所の道まで出た時、木こりはふっとお宮さんの杜(もり)が目に入ってこう思たげ。
「宮の木ならデカイがいっぱいあるやろな、1~2本切ってもわからんやろ」
木こりはお宮さんの本殿の裏をうろついとった。
ほこへなんともいえん綺麗な鳥がばさばさっと飛んでご神木の枝にとまってんと。
「ありゃ雉(きじ)やがいや!ほれにしてもなんてデカイ雉や・・・まてよ、木ィ切らんでもあの雉つかまいて売って銭(ぜん)にすっか」
木こりはあわてて家へ戻って鉄砲持ってきた。
ほんで、雉めがけてズドーン!
へでて(急いで)町まで行って雉を売った木こりはホクホク顔で家へ帰ったげと。
明日この銭(ぜん)で米と味噌とほかにもなんかまいもん(おいしいもの)買おうと思うてうれしい顔して床に就いたがや。
ほやけど、木こりは次の朝起きてこなんだと。
銭(ぜん)いっこも使わんまま死んでもたげと。
お宮さんの敷地のもんは枝一本、小石一個でも持ってったらだっちゃかん(いけない)てこっちゃ。
珠洲のむかしばなし⑨でございます。
神社の鳥を殺したらバチがあたって死んでしまったという、わかりやすいお話ですね。
ただしこの話は実話らしく、そう思うとちょっとゾッとします。
このお宮さんは延喜式内社で能登国珠洲郡三座のうちの一、珠洲市若山町経念鎮座の古麻志比古(こましひこ)神社で、旧社格は郷社です。
ご祭神は日子坐王(ひこいますのおおきみ)で、第10代崇神天皇(すじんてんのう)の御弟君にあたり、一説に能登の国造(くにのみやつこ)ともいわれます。
式内 古麻志比古神社
神社の境内のものは神様のものですから、むやみに持ち帰ったり勝手に木を切ったりしてはいけません。
以前羽黒神社に母が挿し木をして根をつけ、私が植えて毎日水をあげて育てていた真榊(まさかき)の苗があったのですが、やっと50~60センチくらいに育ったある朝、なんと根こそぎ無くなっていたことがありましたヾ(。`Д´。)ノ
本当に心ない人がいるものです。神社からだまって持ってきたサカキを神棚にあげて神様が喜ぶとおもっているんでしょうか・・・(-""-;)
話がそれました。
古麻志比古神社の境内には歯痛を直してくれることで有名な「箸神様」が祀られています。
医術の神、少彦名命(すくなひこなのみこと)を祀り、歯が痛い時は箸神様の前の壺に箸を立ててお参りしたことからこの名がつけられました。
今は神明造の立派な社殿が建っていますが、以前は石柱だったようです。
上のイラストは話をもとに想像で描いたものです。
箸神様(少彦名神社~社殿の前に「箸壺」が見えます)
ちなみにこの古麻志比古神社の宮司さんは上戸町鎮座の柳田神社の名誉宮司さんで、実は知る人ぞ知る「カッパグッズコレクター」でして・・・(それはいいか)
いっつも山入っては木ィ切りだして売ってわァ生活しとってんと。
ある時、山入ってよさそうな木ィないか探しとってんけど、これと思たがどうもないし、しゃあなし山下りて帰ろうと思たがや。
在所の道まで出た時、木こりはふっとお宮さんの杜(もり)が目に入ってこう思たげ。
「宮の木ならデカイがいっぱいあるやろな、1~2本切ってもわからんやろ」
木こりはお宮さんの本殿の裏をうろついとった。
ほこへなんともいえん綺麗な鳥がばさばさっと飛んでご神木の枝にとまってんと。
「ありゃ雉(きじ)やがいや!ほれにしてもなんてデカイ雉や・・・まてよ、木ィ切らんでもあの雉つかまいて売って銭(ぜん)にすっか」
木こりはあわてて家へ戻って鉄砲持ってきた。
ほんで、雉めがけてズドーン!
へでて(急いで)町まで行って雉を売った木こりはホクホク顔で家へ帰ったげと。
明日この銭(ぜん)で米と味噌とほかにもなんかまいもん(おいしいもの)買おうと思うてうれしい顔して床に就いたがや。
ほやけど、木こりは次の朝起きてこなんだと。
銭(ぜん)いっこも使わんまま死んでもたげと。
お宮さんの敷地のもんは枝一本、小石一個でも持ってったらだっちゃかん(いけない)てこっちゃ。
珠洲のむかしばなし⑨でございます。
神社の鳥を殺したらバチがあたって死んでしまったという、わかりやすいお話ですね。
ただしこの話は実話らしく、そう思うとちょっとゾッとします。
このお宮さんは延喜式内社で能登国珠洲郡三座のうちの一、珠洲市若山町経念鎮座の古麻志比古(こましひこ)神社で、旧社格は郷社です。
ご祭神は日子坐王(ひこいますのおおきみ)で、第10代崇神天皇(すじんてんのう)の御弟君にあたり、一説に能登の国造(くにのみやつこ)ともいわれます。
式内 古麻志比古神社
神社の境内のものは神様のものですから、むやみに持ち帰ったり勝手に木を切ったりしてはいけません。
以前羽黒神社に母が挿し木をして根をつけ、私が植えて毎日水をあげて育てていた真榊(まさかき)の苗があったのですが、やっと50~60センチくらいに育ったある朝、なんと根こそぎ無くなっていたことがありましたヾ(。`Д´。)ノ
本当に心ない人がいるものです。神社からだまって持ってきたサカキを神棚にあげて神様が喜ぶとおもっているんでしょうか・・・(-""-;)
話がそれました。
古麻志比古神社の境内には歯痛を直してくれることで有名な「箸神様」が祀られています。
医術の神、少彦名命(すくなひこなのみこと)を祀り、歯が痛い時は箸神様の前の壺に箸を立ててお参りしたことからこの名がつけられました。
今は神明造の立派な社殿が建っていますが、以前は石柱だったようです。
上のイラストは話をもとに想像で描いたものです。
箸神様(少彦名神社~社殿の前に「箸壺」が見えます)
ちなみにこの古麻志比古神社の宮司さんは上戸町鎮座の柳田神社の名誉宮司さんで、実は知る人ぞ知る「カッパグッズコレクター」でして・・・(それはいいか)
白山さんの春祭り
寒い日でしたね~
(2月上旬並みの寒さだそうです)
3月25日は宮司を兼務しております珠洲市三崎町細屋鎮座の白山神社の春の例祭の日で、
3年前のこの日大災害をもたらした「能登半島地震」があったのですが、当地区はウソのように大した被害はなく、3年前もたくさんのお見舞いの電話をいただきながらもこの白山さんのお祭りに出かけたおぼえがあります。
すぐお隣の輪島市や穴水町では被害は甚大で、いまだ避難生活をされておられる方々の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。
当日はお日柄が良く、早朝地鎮祭があったのですが、あいにくの雨で・・・
とにかく寒いっ
専業農家をしておられる兼務社の氏子さんで、農作業小屋兼農産物直売所で、農業体験も出来る施設になるとのことで・・・楽しみですね♪
こんな場所です。
午後からは兼務する白山神社へ向かい、祈年祭と春祭り(春季例祭)の奉仕。こちらも寒いです。
例年、祈年祭(きねんさい)と春季祭(しゅんきさい=春祭り)を続けてご奉仕いたします。
助勤(お手伝い)は県神社庁珠洲支部長さまでもあります北嶋荒御前(きたじまあらみさき)神社のK宮司と高校入学をひかえる長女です。
祭典には私が(ほぼ素人の)篳篥(ひちりき)を吹き、長女に龍笛(龍笛)を吹いてもらいました。
祭典後は厄年や還暦などのおのおののご祈願、お祓いなどを奉仕します。
ご祈願ごとに長女に「末広の舞」(短い舞です)を舞ってもらい、神楽鈴で参拝者をお祓いします。
少子化過疎化の昨今、久しぶりに「初宮参り」がありました。(かわいいでしょ?)
大分お待たせしたので笑顔が撮れませんでした(´0ノ`*)
しかし、不思議と赤ちゃんは神楽鈴でお祓いするとご機嫌がなおりますね。
羽黒神社ホームページ(初宮参りお写真)にアップいたしました↓↓
http://www.geocities.jp/haguronoto/hatumiyapage.html
しかし、家族で静かにご参拝・・・もいいですけど、
集落の皆さんがお集まりの中での「初宮参り」ってのも、いいと思いませんか?
(ご近所みんなで祝福♪)
すべての神事が終わると、拝殿で直会(なおらい)のお神酒をいただきますが、
ここ数年、毎年氏子総代様が持ってきてくださるこれ、
鯉(こい)の洗いです( ̄▽+ ̄*)
早く帰りたそうだった長女にもせっかくだから勧めると、
「ふん・・・うまい・・・」(もともとお刺身好きです)
大盛り上がりで夕方6時過ぎに自宅へ戻り、しばらく送ってくださった総代さんと話しておりましたが、当日は木曜日。雅楽の練習日です。
羽黒神社の春祭りを目前に休むわけにはなんめええっ、とばかりに長女と斎館へ。
・・・で、
いつものごとくコタツでうたた寝→変な時間に起きる→しゃーないからブログを書く・・・というわけで・・・
(オチてませんね)
(2月上旬並みの寒さだそうです)
3月25日は宮司を兼務しております珠洲市三崎町細屋鎮座の白山神社の春の例祭の日で、
3年前のこの日大災害をもたらした「能登半島地震」があったのですが、当地区はウソのように大した被害はなく、3年前もたくさんのお見舞いの電話をいただきながらもこの白山さんのお祭りに出かけたおぼえがあります。
すぐお隣の輪島市や穴水町では被害は甚大で、いまだ避難生活をされておられる方々の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。
当日はお日柄が良く、早朝地鎮祭があったのですが、あいにくの雨で・・・
とにかく寒いっ
専業農家をしておられる兼務社の氏子さんで、農作業小屋兼農産物直売所で、農業体験も出来る施設になるとのことで・・・楽しみですね♪
こんな場所です。
午後からは兼務する白山神社へ向かい、祈年祭と春祭り(春季例祭)の奉仕。こちらも寒いです。
例年、祈年祭(きねんさい)と春季祭(しゅんきさい=春祭り)を続けてご奉仕いたします。
助勤(お手伝い)は県神社庁珠洲支部長さまでもあります北嶋荒御前(きたじまあらみさき)神社のK宮司と高校入学をひかえる長女です。
祭典には私が(ほぼ素人の)篳篥(ひちりき)を吹き、長女に龍笛(龍笛)を吹いてもらいました。
祭典後は厄年や還暦などのおのおののご祈願、お祓いなどを奉仕します。
ご祈願ごとに長女に「末広の舞」(短い舞です)を舞ってもらい、神楽鈴で参拝者をお祓いします。
少子化過疎化の昨今、久しぶりに「初宮参り」がありました。(かわいいでしょ?)
大分お待たせしたので笑顔が撮れませんでした(´0ノ`*)
しかし、不思議と赤ちゃんは神楽鈴でお祓いするとご機嫌がなおりますね。
羽黒神社ホームページ(初宮参りお写真)にアップいたしました↓↓
http://www.geocities.jp/haguronoto/hatumiyapage.html
しかし、家族で静かにご参拝・・・もいいですけど、
集落の皆さんがお集まりの中での「初宮参り」ってのも、いいと思いませんか?
(ご近所みんなで祝福♪)
すべての神事が終わると、拝殿で直会(なおらい)のお神酒をいただきますが、
ここ数年、毎年氏子総代様が持ってきてくださるこれ、
鯉(こい)の洗いです( ̄▽+ ̄*)
早く帰りたそうだった長女にもせっかくだから勧めると、
「ふん・・・うまい・・・」(もともとお刺身好きです)
大盛り上がりで夕方6時過ぎに自宅へ戻り、しばらく送ってくださった総代さんと話しておりましたが、当日は木曜日。雅楽の練習日です。
羽黒神社の春祭りを目前に休むわけにはなんめええっ、とばかりに長女と斎館へ。
・・・で、
いつものごとくコタツでうたた寝→変な時間に起きる→しゃーないからブログを書く・・・というわけで・・・
(オチてませんね)
境内の榎(エノキ)伐採のお祓い
昨夜(23日の晩)は中学校PTAの新旧合同の役員会で飲んでおりまして、
朝になって羽黒神社の氏子会長様が来られ、むくんだ顔のまま応対したのですが・・・
以前から立ち枯れ寸前の榎(エノキ)を今日伐採するということなんですが、業者さんが午前中に来られるので、それまでに伐採のお祓い(奉告祭)をしていただきたいとのこと。
今は新芽が芽吹く前ですのでわかりにくいですが、この大きな木に葉っぱが生えてる枝が一本しかないのです。
しかもその枝の上に巨大な枯れ枝が引っ掛かっている((((((ノ゚⊿゚)ノ
参拝者の頭の上や車の上に落ちたら大変です。
業者さんに相談したところ、いずれ枯れて倒れるだろうから今のうち伐採した方がよいとのことで、あわてて伐採のお祓いの準備をして、急なことゆえ会長副会長のみ参列していただき、お祓いのお祭りを斎行いたしました。
エノキといえば思い出すのは昨年10月の悪夢(@ ̄Д ̄@;)
台風で樹齢250年のエノキがわが家へ倒れかかり、市から避難勧告が出て・・・
(ジオログの記事参照↓)
http://geocities.yahoo.co.jp/gl/haguronoto/view/20091008
家族で小学校へ批難。
風がおさまって一旦は家へ戻ったもののエノキは徐々にわが家へ倒れつつあり、家族で羽黒神社の斎館で不安な一夜を過ごし、翌日何とか伐採していただき事なきを得たのでした。
この時ははっきりいって人災です。
詳細は申し上げませんが張本人は「悪いのは羽黒宮司だ」と支離滅裂なことを周囲にわめきちらしていたようです。
この時はその(変な)人の妨害(?)で結局250年も生きながらえたエノキのお祓いもせぬままです。
(なんとばちあたりな)
陰でエノキに御苦労さまと言うしかありませんでした。
長女は倒れたエノキのまん前の部屋で寝起きしており、木が切られる場面をずっと半ば涙ぐんで見ておりました。
怖い思いをしたよりも「さみしいい~」・・・です。
今日は結局業者さんは来ませんで、明日私が兼務社のお祭りにいっている間にでも切られるのでしょうか。
なにはともあれ
「おつかれさま、長い間ありがとう」です。
朝になって羽黒神社の氏子会長様が来られ、むくんだ顔のまま応対したのですが・・・
以前から立ち枯れ寸前の榎(エノキ)を今日伐採するということなんですが、業者さんが午前中に来られるので、それまでに伐採のお祓い(奉告祭)をしていただきたいとのこと。
今は新芽が芽吹く前ですのでわかりにくいですが、この大きな木に葉っぱが生えてる枝が一本しかないのです。
しかもその枝の上に巨大な枯れ枝が引っ掛かっている((((((ノ゚⊿゚)ノ
参拝者の頭の上や車の上に落ちたら大変です。
業者さんに相談したところ、いずれ枯れて倒れるだろうから今のうち伐採した方がよいとのことで、あわてて伐採のお祓いの準備をして、急なことゆえ会長副会長のみ参列していただき、お祓いのお祭りを斎行いたしました。
エノキといえば思い出すのは昨年10月の悪夢(@ ̄Д ̄@;)
台風で樹齢250年のエノキがわが家へ倒れかかり、市から避難勧告が出て・・・
(ジオログの記事参照↓)
http://geocities.yahoo.co.jp/gl/haguronoto/view/20091008
家族で小学校へ批難。
風がおさまって一旦は家へ戻ったもののエノキは徐々にわが家へ倒れつつあり、家族で羽黒神社の斎館で不安な一夜を過ごし、翌日何とか伐採していただき事なきを得たのでした。
この時ははっきりいって人災です。
詳細は申し上げませんが張本人は「悪いのは羽黒宮司だ」と支離滅裂なことを周囲にわめきちらしていたようです。
この時はその(変な)人の妨害(?)で結局250年も生きながらえたエノキのお祓いもせぬままです。
(なんとばちあたりな)
陰でエノキに御苦労さまと言うしかありませんでした。
長女は倒れたエノキのまん前の部屋で寝起きしており、木が切られる場面をずっと半ば涙ぐんで見ておりました。
怖い思いをしたよりも「さみしいい~」・・・です。
今日は結局業者さんは来ませんで、明日私が兼務社のお祭りにいっている間にでも切られるのでしょうか。
なにはともあれ
「おつかれさま、長い間ありがとう」です。