(相撲大会御幣作り)着々と・・・ | 羽黒神社宮司のブログ

(相撲大会御幣作り)着々と・・・

いよいよ次の日曜日に開催予定の、地元の正院小学校相撲大会が近付いてまいりました。

私は、20年ほど前からずっと、学年勝者に贈られる御幣(ごへい)作りを仰せつかっております。

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これは学校横綱の金幣と、学校大関の銀幣。

このほか、学年ごとの1位の金幣が男女合わせて12組。
2位の銀幣を10組ばかり作らなくてはなりません。

以前は3位の白幣もあったのですが、子供が少ない昨今は1位の金幣だけの学年もあります。

今年の1年生は6名で、男の子は2人だけですしね~(つまり、勝ったら1位で負ければ2位)



自宅の座敷はこの時期数日この状態です(;^_^A
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小学校の相撲大会は多くの方々の協力で成り立って、町の相撲連盟やPTAの役員さん方が連日土俵作りに励んでおられます。

で、御幣は昔は子供の数も多く、予算もあって地元の造化屋さんに発注していた時期もあったのですが、今は幣串(御幣を挟む板)は元PTA役員の大工さんの寄付で、墨書きは筆達者な元公民館長さん、そして幣を切るのが神主である私の役目というわけです。
かかるお金は金銀の紙代と水引きのみですねσ(^_^;)


以前は兼務社の地元の小学校の相撲大会の御幣も切っていた時期もあったのですが、熱心な氏子さんが「俺が切るから作り方教えてくれ」と申し出て下さり、今は助かっております。



それで、もしも神主以外で相撲の御幣作りを任されておられる方、おられましたら以下を参考にして下さい。


御幣の形は様々で、地域や神社によって異なりますが、基本は奉書で作ります。
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が、
当地の相撲大会ではいつの頃からか、金銀の紙で作るようになっております。
(昔は白幣だけだったみたいですけどね~)

まずは幣串の長さに合わせて、長方形の紙を2枚がさねにして二組作ります。
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奉書の寸法は尺6寸(約48㎝)×2尺4寸(約66センチ)で、その半分の8寸×尺2寸が半紙(または中折紙)でありますので、これを基本に、串の長さにあわせて拡大・縮小して調整します。

しかし、最近はお役所が用紙をすべてAサイズに統一しちゃって、小学校で使う書道の用紙までA3サイズになってますが、あれは「半紙」ではありません。
日本人のサイズに合わせてあるのに、何でもかんでも欧米化っていうのはどうかと思いますがね~・・・
「欧米かっ!」っていうギャグも使わなくなりましたしね~・・・


ハナシがそれました・・・


2枚重ねの紙を二つ重ねて、3箇所切り込みを入れます。
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これも、本来は切り込みの幅はすべて均等で、長さは3分の2になるのが基本なのですが、相撲の御幣は、力士が担いで氏神様へ詣でる、という趣旨のものであるため、先細りの形に作るので、切り込みはやや浅く、幅は上になる部分は大きく、下の方へ徐々に小さくなっていくように計算してあります。

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今作っている学年ごとの御幣は8寸×尺2寸の紙で、切り込みの長さが5寸、幅が上から4寸・3寸3分、2寸4寸、2寸3分くらいです。
逆に、しめ縄に付ける紙垂なんかは末広がりになるように、下へ徐々に大きくなるように作っております。
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これをこんなふうに折りまして、紙垂(しで)の状態にしまして、

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もう一枚の方を相対するように折ります。

で、この2枚を向かって右が上になるように重ねて、
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手前へ折ります。
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幣串はこんなふうに挟むように切り込みが入っていますので、
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ここに、鏡板(かがみいた)という3寸5分×尺2寸の紙を立てに折ったもので紙垂を挟み、幣串に挟みます。
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で、千枚通しで穴をあけて、水引を金が向かって右に来るように通しまして結びます。
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この場合、祝儀不祝儀に関わらず、下向きの結びきりです。
この作業が一番メンドウだったりします(;^_^A

完成っ♪
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みんなも上手に出来たかな?(°∀°)b

・・・って、アホなこと言うとらんとはよ作らんと・・・(-"-;A



男子1位の6学年分と横綱・大関のだけ完成しましたが、まだこんなにあります(;´▽`A``
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がんばろうっと・・・(・・;)