初インド旅行記1996(3)初インド到着 | たびぶくろツアー☆

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とあるオッサンの手慰み

$純喫茶ぴらにあ








1996年

3月


シンガポール
チャンギ国際空港

インド
インディラ・ガンディー国際空港




関空からシンガポールへ向かい

チャンギ空港で乗り換えて、インド デリーへ





到着したのは午前0時過ぎ


むあっとした暑さと独特なニオイに包まれた







おれのバックパックをターンテーブルの輪廻から救い出し

出口へと向かう



外は真っ暗

しかもひとりぽっち

かなり不安







出口付近になると、両替屋が

「ここで両替しろっ!」
とか
「他にはもうないぞっ!」


とバンバン叩きながら

ブース越しに威嚇してくる


ガイドブックによると

「ここの両替屋は、よくお金をくすねるので

絶対両替するな」
 とある……


$純喫茶ぴらにあ









睨まれながら

「ここで両替するんだっ!」

と呼び止められるが、無視してバス乗り場へ向かう

何ともない顔を取り繕って、通り過ぎたが

内心、びびりまくりだった…

心の中で「ひ~っ」とか言ってた









デリーの街へ向かうバス乗り場…

そこには、薄暗い街灯に照らされた瓦礫(がれき)の山が…


バスはといえば

ボロボロで窓ガラスはほとんど無く

あっても割れた破片が隅に残っている程度

椅子は破けて中のスポンジが

びろーんとはみ出ているか、むしり取られていた


「……爆撃にでも遭ったのか……?」




真っ暗な中

薄暗い街灯に照らされて待機しているボロボロのバス

そして辺りに散乱する瓦礫の山…

それらがなんとも不気味で

……本当に乗って大丈夫か?と

不安でいっぱいになり、心細さに拍車がかかった…








ぶるんぶるん

がたがたがた

バスが走り出す





インド人も数人乗っていた

眼の白い部分だけがきょろきょろ動いて見える…

なぜか、ビビる…




空港を出発して40分くらい真っ暗な街を走り続け

やがてバスが停まる


運転手はおれに「ここで降りろ」という

「パハル・ガンジ(安宿街)?」と訊くと

「そうだっ!(←うそ)外国人は皆ここで降りる」


どこだか

さっぱりわからんが

とりあえず降ろされてしまう

現在位置を確認しようと地図をバックパックから取り出そうとしていると

あっという間に

暗闇から現れた5、6人のゾンビに囲まれ

髪の毛が逆立った…