忌部氏の再興を願って奏上された古語拾遺には、天照大神の天岩戸開きの際の喜びを表す言葉が次のように記されている。
あはれ
あなおもしろ
あなたのし
あなさやけ
おけ
現代風に言えば、あっぱれで面白く、楽しく、明るい。
そして最後の「おけ」はこれしかないだろう。
オッケーだ。
O.K.は all correct の頭文字を音で置き換えたものといわれるが、はっきりしない。
ここで世界唯一の説を言えば、O.K.は日本語ではないのか。
誰かが天岩戸開きのエピソードを、特に古語拾遺からヒントを得て使い始めた言葉なのではないか。
そして面白いとは、人々の顔が白くなったことを意味している。
O.K.が使われ始めたのは1839年といわれる。
日本にアメリカ人が来たのをペリーが初めてとすれば、1853年である。
アメリカ人が古語拾遺を知った可能性はゼロではないが(遭難した漁民が何人もアメリカ船に救助されている)、顔が白くなるエピソードを記した英語の本は1829年にアメリカで発行されている。
話がそれるが、ぼくが百人一首で初めて暗記したのがこれである。
秋風に
たなびく雲の
絶え間より
漏れいずる月の
影のさやけさ
個人的に
百人一首の歌は自然を謡ったものが好きだ。
最後の「さやけ」が月の光の美しさを表している。
こんなことを書いたのは、百人一首を覚える際、効果的だったのは暗記ではなく、意味を知ることだったのを思い出したからだ。
これをO.K.に当てはめると、言語伝達の問題ではなく、同じエピソードを知っていることで、自動的に同じ言葉を使うことになったのではないかということだ(説明が難しい)。
天岩戸隠れは日本固有あるいは独占のものではなく、全世界共通の「あっぱれで面白く、楽しく明るくオッケー」な出来事だったのではないか。
全ページ立ち読みはやめにしちゃった。