「御招待は嬉しいんだけど……」 | はぐれ国語教師純情派~その華麗なる毎日~

はぐれ国語教師純情派~その華麗なる毎日~

国語教師は生徒に国語を教えるだけではいけない。教えた国語が通用する社会づくりをしなければ無責任。そう考える「はぐれ国語教師純情派」の私は、今日もおかしな日本語に立ち向かうのだ。

 教え子同士が結婚することになりました。ちょっと複雑だけど、まあ、おめでたいことです。二人から手紙が届きました。

 

「私たちの結婚式に参列してください」

 

 意味は伝わりますが、ややいただけません。なぜなら、「参列」はゲスト側が使う言葉だからです。「参列」には謙譲語的意味合いがあるのですね。だから、自分が主催する催しにおいでいただく場合、相手に対しては、

 

「私たちの結婚式に御列席いただけませんか?」

 

などとしなければならないわけです。

 

 『ああ、この二人、国語の授業にはちゃんと取り組んでいたんだっけ……?』