はぐれ国語教師純情派~その華麗なる毎日~

はぐれ国語教師純情派~その華麗なる毎日~

国語教師は生徒に国語を教えるだけではいけない。教えた国語が通用する社会づくりをしなければ無責任。そう考える「はぐれ国語教師純情派」の私は、今日もおかしな日本語に立ち向かうのだ。

 パリオリンピック終盤なのですが、日本の優勝で幕を閉じたこの去年のWBCの試合を扱ったネット動画なんかに見入ってしまいました。そうしたら、またもや気になる表現に出くわしてしまいました。

 

「厳しい内角攻めはもちろん投球術のひとつですが、死球が原因で欠場、ひどければ選手生命を縮めた選手もいます」

 

 はあ~、やれやれです。

 

『こんな日本語でWBCを語るな』

 

と思ってしまいます。「ひどければ……」は仮定形ですね。普通は、

 

スーパーに買い物に行き、安ければお刺身をいっぱい買ってこよう」

 

といった使い方をしますよね。

 

「スーパーに買い物に行き、安ければお刺身をいっぱい買った人もいます」

 

 これでは日本語学習中の外国人のようです。

 

「スーパーに買い物に行き、安いのでお刺身をいっぱい買った人もいます」

 

 こうでしょう? ならばここは、

 

「厳しい内角攻めはもちろん投球術のひとつですが、死球が原因で欠場、ひどい場合には選手生命を縮めることになってしまった選手さえいます」

 

くらいではどうなのかと思います。みなさん、どう思われますか?