あれから、おひさまが3回のぼった時、やっとチャンスが来た。
とうとう、ブチが僕達をいじめてるところを・・・・。
お母さんやお姉ちゃんがみたんだ!!

ずるいブチも、僕達を追いかけまわすのに夢中で、
お母さんに気付かなかった。


チャンスだ!!

"でも、僕達だけで本当にだいじょうぶか???"

"ど・どうしよう・・・・"


足が動かない!!


その時、真っ黒い上着が僕達の目にはいった。

"ジジおばさんだ !! "
"帰ってきたんだ!! "


ジジおばさんはブチに飛びかかった!!

"白黒はいない・・・"
"今しか、ないんだ!! "


僕としっぽは、ブチに体当たりした!!

ありったけの勇気!!
ありったけの力と一緒に!!


"あたった!!"

ブチが転げて後ろに下がる。

"やった!!"

しかし、ブチも負けてない。
僕達に飛びかかろうとした!!

でもそこには、お母さんがいた。
ホウキっていう物を持ってブチを見下ろしていた。


それからは僕達よりも、お母さんのほうがすごかった!!

「大嫌い!!」
「でていけ!!」


ホウキを振り回しながら・・・・。
とってもすごかった・・・・。

途中からお姉ちゃんも加わった。
ぼくたちはブチじゃなくて、良かったと思った。


もちろん、ぼくとしっぽ。
ジジおばさんも、がんばった!!

"噛み付いて・・"
"ひっかいて・・・・"
"とび蹴り!!"


さすがのブチも大急ぎで逃げていった。
"やった!!"
"やったぁ!!"

ブチが逃げていくのを、
僕達はいつまでも見てた・・・・。


僕もしっぽもたくさんやられた。
とっても痛かった。

でも初めての勝利に大きな声で言ったんだ。
「やったぞー!!」

きっと、「にゃー」にしか聞こえなかったけど。
でも、とっても、とっても嬉しかった。

あんなに恐くて、できないと思ってたのに、
やればできるんだ!!って思った。

それにお母さん達が
「がんばったね、えらかった」
「とってもつよかったよ」

って褒めてくれた。

お母さんとお姉ちゃんは、いっぱいご飯をくれて、
たくさんなでてくれた。

心配そうに「痛かったね?!」
「大丈夫なの??」

って言いながら。

ぼくは「だいじょうぶだよ」
「がんばったよ」
って
お返事をしたんだ。

しっぽは相変わらず、食べるだけ食べて
プイッとどっかにいっちゃったけど。
知ってるんだ。

しっぽは照れてるだけだって・・・。

ジジおばさんは全然平気だったみたい。
どこも痛くないんだって。
でも、一番ひっかいて・・・・、
最後まで追いかけまわしたのは・・・・・、
ジジおばさんだった。


それから・・・・、
僕達が「おうち」を守るようになったの。

あの後、すぐにジジおばさんも赤ちゃんを連れてきた。


そうだ!!
まだ・・・・、続きがあったんだ。
・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・。
・・・・・。

ブチより強い白黒のこと。
でも、僕達がやっつけなくて良かったんだ。
あれは・・・・・、奇跡かと思った!!



僕達の勝利から、2回お日さまが昇った時だった。
すごい顔をして白黒がやってきた!!

僕達は、こんなに早く来るなんて思ってなかった。
ブチがいいつけに行ったらしい・・・・・・。

"どうしよう・・・・・・"
"お母さんたちはいない・・・・"


ぼくたちは、次の作戦を考えてなかった。
白黒が舌舐めずりしながら、近づいてくる!!

"こわい!!"
"にげなきゃ!!"


でも、ふるえて体が動かない!!
だ、だめだぁ・・・。

"お母さん!!"

呼びたくても声がでない。

"も、もうだめだ・・・・・・・"

そう思った時、それはおこった!!
・・・・・・・・・。
・・・・・。
・・・。
僕達の目の前でおこったんだ。


お兄ちゃんが玄関から出てくる。
バッタリと、白黒とあう!!

"目があった瞬間・・・・・いきなりだった!! "

持っていたホウキをお兄ちゃんは、すでに振り下ろしていた!!

白黒は避けられなかった・・・・・。

勢い良く、転がっていった!!

すごい音がして・・・・・、僕達は固まった!!


白黒が転がった先には、お散歩から帰ってきたジャズメンさん。
さらに追いかけられ、飛びのった先は・・・・・・。
ビビアンさんだった・・・・・。



僕達は、白黒じゃなくて良かった。
本当に良かった。

去っていく、白黒の後ろ姿に、力はなかった。
あれじゃブチの方が、マシだと思った。



あれから、お兄ちゃんは僕達を、助けてくれたんじゃない!!
って事を知った。

だだ、機嫌が悪かっただけなんだって・・・・、
ビビアンさんが言ってた。


それに・・・ジャズメンさんは、ただ遊んでると思って・・・・、
追っかけたんだって!!

ついでに言うなら・・・・・・、
ビビアンさんも一緒に・・・・・・。
遊びたかった、だけなんだって・・・・。


もちろん、みんなのおかげで助かったんだから、
理由はどうでもいい。
でも、お兄ちゃんのそばに・・・・いく時は、
よく考えてからということにした。

僕達は、いろんなことを知った。

"がんばればできること"
"みんなで協力すること"
"勇気をもつこと"
"まず、やってみること"


これからも頑張っていこう。

今日も朝から、お母さんの声が聞こえる。
僕はいつも通りお返事してる。

最近、しっぽもお返事するのが多くなった!!

僕達の次は、ジジおばさんの子供達が「おうち」を守る。

今度は僕達が、教えてあげよう・・・・・・。
おじさんたちやトラおばさん、
ジジおばさんのように・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・。
・・・。

そうだ!!
前より、「おうち」が・・・・・、
ちょっと大きくなったんだよ!!




如何でしたかい?! 読んで頂き、ありがとうございやした!!



これにて、「僕のおうち」は終わりでさぁね。
長くなりやすが、一つにまとめてアップいたしやすねぇ。

正月休みにでも、ゆっくり読んで下さいねぇ。

まぁ、絵を描いて下さるってぇ奇特な方がいやしたら
ご連絡くださいよぉ。

または、こうした方がいいんじゃないかい?!なんてぇ人が
いやしたら、気軽に教えて下さいなぁ。



昔々の話でさぁね。
あちきの庭の出来事でさぁね。