以前、note クイズ問題集(23) でも少し触れたのですが、早押しクイズで「年号押し」というのがあるみたいです。

歴史の年号だけを聞いて、バシッと答えるというものです。

かっこいいですね。


・・・というわけで、日本史の有名な出来事を集めましたので、それが何年に起こったのか答えてください。

ヒントもあるので簡単だと思いますよ。




1. 関ヶ原の戦い(ヒント:1600年)


2. 平安京遷都(ヒント:794年)


3. 応仁の乱勃発(ヒント:1467年)


4. 西南戦争(ヒント:1877年)


5. 遣唐使の廃止(ヒント:894年)


6. 関東大震災(ヒント:1923年)


7. 承久の乱(ヒント:1221年)


8. 本能寺の変(ヒント:1582年)


9. ペリー来航(ヒント:1853年)


10. 壇ノ浦の戦い(ヒント:1185年)



いかがでしたか?

「年号押し、得意だぜ!」って方には簡単過ぎましたかね。



・・・何か、問題あります?(笑)





それでは解答です。


1. 慶長5年

        慶長は1596年から1615年まで。文禄・慶長の役のおかげで秀吉のイメージが強いかもしれませんが、武家諸法度の制定年まで続きます。なお、この時将軍はすでに秀忠になっていますので、家康が将軍の間の元号は慶長のみということですね。


2. 延暦13年

        延暦は782年から806年まで。25年間と比較的長く続いた元号です。これは桓武天皇即位から崩御までと、改元理由は分かりやすいですね。なお延暦寺に関しては、今の根本中堂が創建されたり、天台宗が正式に認められたりしたのは延暦年間ですが、「延暦寺」と呼ばれるようになったのは、後の弘仁年間のことです。


3. 応仁元年

        応仁は1467年から1469年まで。何も戦乱開始を記念して付けられた訳ではありません。それまで関東や京都でもごちゃごちゃと争乱が起きていて、それが収まるよう祈願して改元したんですね。そしたら、日本史最大とも言われる戦乱の名前になっちゃったという可哀想な元号なのです(笑)。ちなみに終了したのは文明9年。


4. 明治10年

        明治は1868年から1912年まで。出典は易経の「聖人南面而聴天下、嚮明而治」、孔子家語の「長聡明、治五気、設五量、撫万民、度四方」。意味は自分で調べてください(笑)。そう言えば子供の頃、「嫌な名(1877)残した西郷さん」で覚えろって言われましたね。こんなことやってるから、子供たちが歴史嫌いになるんだよな。


5. 寛平6年

        寛平は889年から898年まで。「かんぴょう」と読むものだと思っていたのですが、「かんぺい」でも良いみたいです。ア~メマ!!・・・さて、こちらは宇多天皇の即位から退位まで。この時代の宇多天皇の治世を「寛平の治」と言いますね。「寛平の血ィ~」・・・いや、何でもないです。


6. 大正12年

        大正は1912年から1926年まで。短いながら濃い時代ですね。シベリア出兵に米騒動、治安維持法と普通選挙法、そして大正デモクラシー。大正製薬や大正琴も関係あるようです。今年は関東大震災からちょうど100年になりますね。クイズ屋さんは、しっかり勉強しておきましょう。


7. 承久3年

        承久は1219年から1222年まで。応仁の時もそうでしたが、事件名に元号が入ってるのは分かりやすいですね。前元号・建保の時に実朝が暗殺され、その後日照り・干魃が続いたため改元されたようです。そしたら、朝廷と武士の立場がひっくり返るという最大の争乱の名前に・・・以下略(笑)。


8. 天正10年

        天正は1573年から1592年まで。天正大判や天正遣欧少年使節が有名。天正といえば信長・秀吉のイメージですね。幕府滅亡から1593年が文禄の役。織豊政権が確立していく中で起こったことは、大体が天正と覚えておけば良いでしょう。


9. 嘉永6年

        嘉永は1848年から1854年まで。 江戸時代は三大改革をはじめ、元号が付けられた用語が多いですね。元禄文化に化政(文化・文政)文化、慶安のお触書、明暦の大火、安政の大獄や貞享暦、寛永寺、天保山もそうです。そして私が一番好きな元号は、もちろん「天和」です(笑)。分からない人は「天和 麻雀」で検索。


10. 元暦2年(寿永4年)

          元暦は1184年から1185年まで。寿永は1182年から1184年まで。寿永4年とは平家が改元を認めず、これを使い続けたことにあります。源氏は後鳥羽天皇即位をきっかけに改元したのですが、安徳天皇と三種の神器を抱える平家が、それを認めるわけはありませんね。平家滅亡後、数ヵ月で文治に改元したので、1185年には元号が3つあったことになります。




私の感覚では「年号」= 「元号」なんですけど、なぜか「年号」=「西暦」になっていますね。

これはクイズというよりは、学校の歴史教育の段階でそうなってしまっている気がします。


そもそも、何で学校で元号を教えないんでしょう。

西暦の方が時系列が分かりやすく、世界史とも比較しやすいというのは分かるんですけどね。

時系列なんて、内容をしっかり把握すれば、数字すら覚える必要ないというのに。

その方が、くだらない語呂合わせを覚えるより、よっぽど面白いと思うのですが・・・。



学校でちゃんと教えないことが、クイズにも反映されているんですかね。

元号のベタ問といえば、


・初代元号

・一番多く使われた漢字

・五十音順

・最長・最短

・西暦1000年

・漢字4文字


と、いかにも日本史を知らない人が作りそうな問題ばかりです。


元号に興味を持たない作問者が、西暦だけで問題を作った結果「年号押し」が生まれ、また、それに合わせるかのように「西暦」だけで答えられるような問題を量産する。


それを「ファインプレー」と言われても、ちょっとね・・・。



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