米小売り下振れもGDPナウ3.1% | 経済あらかると

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 昨日のNY市場ではもっぱらエヌビディアの株式時価総額がアップル、マイクロソフトを抜いて世界一になったことが話題となりましたが、その一方で5月の小売りが0.1%増と、市場予想の0.3%を下回り、しかも4月分も下方修正されたことから、消費の減速が景気の減速につながるとして、9月利下げ開始の期待が高まりました。

 

 このため、長期金利が大きく低下、株価はこれにやや押し上げられました。ドルはユーロに対しては下げましたが、ドル円は158円前後であまり動きませんでした。

 

 しかし、小売りもガソリン価格の大幅下落でガソリン・スタンドの売り上げが2.2%減少したことが寄与、それ以外では自動車が0.8%増、衣料が0.9%増、オンラインが0.8%増、スポーツ・レジャー関連は大幅増となり、コアの小売りは4月の0.5%減から5月は0.4%増に持ち直しました。

 

 またアトランタ連銀の「GDPナウ」は昨日の時点で2QのGDPを3.1%に据え置きました。個人消費は2.8%から2.5%に修正されましたが、国内民間投資が7.7%増から8.8%増に高まり、政府支出も2.5%増に高まったためです。

 

 小売りは確かに下振れしましたが、GDPは依然として高い成長予想となっていて、市場が期待するほど9月利下げは確かではないとみられます。