こんにちは。園庭研究所の石田です。
園庭での保育を考えるリーフレット『子どもの経験をより豊かに 園庭の質向上のためのひと工夫へのいざない』のお知らせです。
一昨年より東京大学(大学院教育学研究科発達附属保育実践政策学センターCedep)では、園庭の全国大規模調査を行ってきました(石田も調査メンバーに入れて頂いています)。
ご協力下さいました皆さま、本当にありがとうございました。
その調査結果に基づき、このリーフレットでは7つのステップから園庭改善を考えて頂けるような構成になっています。
①物理的環境(15項目の多様性指標)
②子どもの経験
③園の理念や教育目標
④使い方やルール
⑤具体的な改善の工夫
⑥情報共有のあり方
⑦保護者や地域の方とのかかわり
*コラムとして、ある園での園庭改善のプロセスもご紹介しています。
リーフレットは現段階では限定印刷し調査にご協力いただきました方々にお還ししたのですが、リーフレットデータは東京大学CedepのHPよりダウンロードしていただけます。(日本語版・英語版・中国語版・韓国語版・台湾語版(要連絡)があります。)
→『子どもの経験をより豊かに 園庭の質向上のためのひと工夫へのいざない』(2018)
また、これまでの園庭調査をまとめたものも、一部ではありますが、CedepHPからご覧いただけます。
・『園庭の全国的な傾向保育・幼児教育施設の園庭に関する調査~子どもの育ちを支える豊かな園庭とは?~』(2017):物理的環境、子どもの経験、使い方やルール、情報共有、園庭面積の小さい園の工夫、改善点として挙げられたこと、など)
・『園庭環境の調査検討―園庭研究の動向と園庭環境の多様性の検討―』(秋田ら2017)http://www.cedep.p.u-tokyo.ac.jp/efforts/:海外の園庭指針(アメリカ ノースカロライナ州、カナダ トロント市、ドイツ ベルリン州、スウェーデン ウメオ市)、園庭に関わる日本の先行研究、園庭の取り組み自由記述から見えた傾向など
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これまで園庭研究所では、物理的環境を軸に園庭での保育についてお伝えしてきましたが、この1年間調査チームで研究していく中で、上の7つのステップから園庭での保育を考えていくことの可能性を感じてきました。
物理的環境が整ってこそ、子どもの経験もぐっと豊かになってきます。
ただ、物理的環境だけ整えても限界があることも、様々な園を訪問させていただく中で感じてきました。
そこにははやり、子どもの専門家である保育者の視点や子どもへの関わり方が重要になってきます。
一人一人の先生の視点や気づきを、園全体のものとして活かしていけるような情報共有や組織づくりも大きく関わってきます。
そして何よりも、園庭を考える時には、その中心に「子どもにとって」という視点があるかどうかです。今目の前の子どもは何を感じ、何をしようとしているのか?それを伸ばすためにはどんな環境、関わりが良いのか?今そしてこの先の子どもの発達を総合的に考えた時にはどうなのか?
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「園庭の質向上のための6観点と7つのステップ」はどのステップから入って頂いても大丈夫です。
また、ワークシートも各ステップで取り入れていますので、ぜひご自身の園はどうかな?と見て頂ければと幸いです。
東大園庭・屋外環境調査チームでは、園庭調査に基づいた研修もご提供していますので、ご関心のある方は東京大学(大学院教育学研究科発達附属保育実践政策学センターCedep)までお問合わせください。
園庭が、子どもにとって、そして先生や保護者、地域の方々にとって、豊かな暮らしの場となりますように。
お問い合わせ: 電話:080-2381-8611 / メールを送る
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