3月のライオン 6 (ジェッツコミックス)/羽海野 チカ
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今日は 「よし、ちょっと断捨離だ!」 と

部屋に積んである本の整理をしていたのだが

ブックオフに持っていく本と残しておく本を分けていると

どうしても途中で手を止めてしまって、

小説やらマンガやらと読み返してしまうのでなかなか進まない。

あかんなあと思いつつも、ついつい読んでしまう。

今夜は久しぶりに「3月のライオン」1~6巻を再読(続刊中)

2011マンガ大賞受賞作なのですが、続編がなっかなか出ない!

早く読みたいんだけどな。

ヤングアニマル?とかで連載しているらしいのだが

このマンガまで雑誌を読むとなると書籍代がまた増えてしまうので

コミックスが出るまで我慢、我慢!

6巻は、表紙が二階堂くん。

村山聖をモデルにしたんだな、と1巻を読んだらたいていの人は気づくだろう。

もちろん、病名は6巻でも明かしていないが、

二階堂くんが置かれた状況は、まさに村山聖だ。

『聖の青春』の聖みたいに、二階堂くんは病気と闘いつつ高みを目指している。

6巻は、他にもひなちゃんのいじめの問題も描いているけれど、

二階堂くんのことも絡めて、零は初めて自分の将棋を見つめ直す。

命を削るような二階堂くんの棋譜を見て、涙する場面には涙が何度もでてしまう。

ああ、早く 『3月のライオン』の7巻が読みたい!

いつまでも白い羽根/藤岡陽子
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 何度も胸が詰まる思いをしながら、一気に読み上げた。


 一人の少女が大学受験に失敗して不本意ながらも看護学校に入り、

 それから看護師として旅立つまでを綴った作品。

 私自身も 医療系の学校に通ったためか、通じるものを強烈に感じた。


 ヒロインは言う。


 「私にとって女の人って意地悪かそうでないかの二種類しかいないの」と。

  それにすごく納得もしたし、共感も覚えた。


 他人を揶揄したり、貶める言葉を言っては自分を存在づけようとする人間は

 私が入った学校にも、クラスにもいた。

 作品にもそういう毒を持った女性もいた。

 笑っていない瞳で、他人のアラを探してつつこうとする「女」

 そして優秀な男子学生には媚びを売る「女」

 

 作品を読みながら、共感し嫌悪する人も少なくないだろう。


 

主人公と違って私は、作品に出てくる佐伯と同じように社会人入学組だった。

だから、年上の先生も少なく、担任は5つ下の男性で、

作品中出てくる社会人に冷たい先生と同じように

若い女の子には満面の笑みを浮かべて対応しているような人だった(今も独身だ)

年齢ということにすごく執着心を持った先生も少なくなく、

40歳になったら此の世の終わりだというような低俗な先生もいた。


もちろん、社会人入学生徒を応援してくれた先生もいたが、悲しいかなごくわずかだ。

だから、私は たった数歳年下で若さを誇張し、小馬鹿にする(作品にもそういう女の子が登場する)

子が身近にいたものだから、笑顔で応対しながらも心で遮断していた。


解剖実習も経験し、ホルマリン漬けの献体もいくつも見た。

看護学校も、自分たちの学校も似たような世界なのだなと、当時のことを思い出すと

嫌悪も絶望も希望もまざまざと思いだされ、唇をかみしめてしまっていた。


少し唐突な事件で去っていく登場人物はいるが、それでも違和感はない。

さまざまな理由で学校を去っていった人も私は見てきた。

年齢からして違うけれど、卒業式の主人公の心境はまさに自分と似たようなものがあり、

ぐっと胸が熱くなってしまう。


読めてよかった。