朗読「銭形平次」
「紅い扱帯」、公開致しましたー。
雑談 第2回目です。
「親分、大手柄ですよ」
その晩ガラッ八の八五郎は、
鳴物入りで平次の家へ飛込みました。
「何だ騒々しい、一番槍一番首といったような手柄かい」
銭形の平次は夕飯の膳を押しやって
胸いっぱいの涼風を
「紅い扱帯」の地理的なお話。
平次の家、神田明神付近から
今回の事件のあった小網町、茅場町はこんな感じ↑ですが。
染五郎の家、丸屋のあるのは小網町。
古地図を見ると、
日本橋川の北側、
江戸橋と湊橋の間ぐらい。
(原文では「港橋」)
…というか、現代の地図を見ても、
中央区日本橋小網町は、その位置にある。
ホントだ、
小網町から、日本橋川を挟んだ向かい側は、
お絹の実家のある茅場町。
おや? しかし
原文ではお絹の実家は「新茅場町」になっているけど、
古地図を見ると、その場所は
「表茅場町」もしくは「南茅場町」。
もしかしたら
胡堂先生の見ている古地図とは
時代が違っているのかもしれないけれど、
いろいろ検索してみると、
新茅場町、というと本所の方になるみたいな…
その本所の新茅場町も
元々は神田の方にあったりもしたようですが。
ま、ここは朗読的には本文通り
「新茅場町」と読んで、
地図の方は、とりあえず「茅場町」とだけ記載しておきます。
尾張屋版 江戸切絵図 築地八丁堀日本橋南之図。
該当する部分を拡大すると、こう↓。
次回につづく!
(二)
【番頭】【手代】 ばんとう てだい
江戸時代の商家の役職のひとつ。
番頭は、商家で、使用人の内で最高の地位にあるもの。
10歳前後で小僧として住み込んで、→ 手代 → 番頭 となる。
【町役人(ちょうやくにん)】 ちょうやくにん
長屋で集団生活をおくる町人たちの中から、
身分的には同じ町人でありながら、町奉行支配のもとで、町の自治を担った人。
町年寄りの下に、町名主・月行事・書役・家持・家主などがいる。
「町役人(まちやくにん)」と読んだ場合は、町奉行所の役人のことを指す。
【三、四間】 さん、よんけん
1間 = 約1.8メートルなので、
だいたい 6~8メートルくらい。
(三)
【 白木屋お駒 】 しろきやおこま
人形浄瑠璃『恋娘昔八丈』 の登場人物?
実際にあった事件、 白子屋事件の
白子屋 お熊がモデルだとか。
【八百屋お七】 やおやおしち
江戸中期の付け火の犯人として有名。
井原西鶴の「好色五人女」で扱われ広まり、
歌舞伎や浄瑠璃などでも有名。
実在したと言われますが、
諸説あって、本当にいたのかな―――?