いじめ防止プログラム
アメリカでもいじめは深刻な問題になっている。
ロ—レル・ハイランド中学校というところで実施されているオルベウスプログラムというのがいじめに対して非常に効果を挙げている。
このプログラムはまずアンケ—トから始まり、問題点を抽出する。
その問題点を教師と親で話し合う。
家庭と学校双方が同じ問題を共有し、認識する。
学校では授業が終わり休憩時間になると、先生は職員室に戻らず必ず廊下に立っている。
いじめは先生達が見えない所で行われる。
だから常に誰かに見られている意識を生徒たちに植え付ける。
たったこれだけでいじめが7割以上へった。
次にプログラムが進むと、大切な授業を潰してまで
オルベウスプログラムの時間を組み込んで生徒たちに自我を目覚めさせる。
教壇の上に布に包まれたお皿を置く。
生徒を指名して、今迄言われた事のある悪口を紙に書いて皿にのせ、その紙に書いた言葉を言いながら力一杯ハンマ—で布の上から皿を叩く。
先生が布を開き、生徒たちに質問する。
「だれかこのお皿の意味が分かる人いますか?」
何人かの生徒が手を挙げる。
先生に指名された生徒が答える。
「そのお皿はこころです」
先生が優しく微笑みながら言う。
「その通り。このお皿は人間のこころです。そして布や紙は身体です。いじめは身体は壊れません。こころが壊れてしまうのです」
このお皿の実技を見た生徒が言う。
「僕はいじめをした事があります。今迄いじめられた人の気持ちなんて考えたこともありませんでした。でも、この実験を見ていじめられた人の気持ちがわかりました」
壊れた皿は2度と元へは戻らないこの実験はどんな言葉よりも、リアルに伝わる気がする。
ここまでの課程は学校主導で行われるが、次のプログラムになると生徒たち主導で行う。
自分たちでいじめの問題点を話し合う。
そして自分たちでいじめ撲滅のCMを作り校内で流す。
お昼休みには食事中一人の人間を作らない。(子供の孤立はいじめを促すおそれがある)
一人で食事をしている子供がいると、話した事もない生徒が横に座る。
まず、握手から始まり、好きな事や遊びの話をする。
一度話せば次からは友達。
つくづくアメリカはすごい。
是非より、実行出来る事がすばらしい。
それでも、いじめは0にはならない。だが確実に減らすことが大切なのでは…
日本は何かしているか?
抽象的な言葉、あいまいな言動はもう見飽きた。
大人たちよ真剣に取り組もう。