【イベント回顧⑯】・Ⅶ。 | 柴井 太朗の洋楽かれいどすこうぷ

【イベント回顧⑯】・Ⅶ。

しかしながらホッとしている場合でもない。

最前列争奪戦は火ブタを切ったばかりである(笑)。

ドリンクを飲み干した私は客用扉の前に陣取ることになった。

もちろん“頭髪の状態で呼ばれる男”、“某洋菓子チェーンのマスコット似の酒呑み女”、“支部長”と同じ扉に回るわけにはいかない。

とりあえず誰も居ない扉を探して態勢を作った。

場内で唯一気をつけておかねばならぬ点は、〈関係者席〉がどこに設けられているのか、という点である。

ただ、これに関しては事情をご存じのむきもあろうかと思うが、最前列には設けられないのが普通である。

やはり学生側の気持ちだと、監視されているようであまり気持ちのいいものではない。

よって少し下げられた所というのが多いようだ。

予告の開場時刻になり、内側から客用扉が開けられた。

足下に注意しつつ、最前列目指して歩を速める。

果たして関係者席はちょうど中央部分に設けられていた。

一応スタッフが近くに立っていたので確認し、安心して最前列に向かった。

連中は既にかぶりつきを確保していた。

私は通路一本を隔てたステージの向かってやや左寄りに席を構えた。

~続く