【とある出待ちの光景】・Ⅱ。 | 柴井 太朗の洋楽かれいどすこうぷ

【とある出待ちの光景】・Ⅱ。

今日もミュージシャンと演劇のネタで失礼。

この女性アーティストは某大手劇団のロングランミュージカルに出演歴がある。
他の出演者は演劇畑の方々ばかりなので、コアファンも居るには居るのだろうけど、出待ちまでは結び付かないらしく、楽屋口は閑散としていた。
そんな中、私はひとり出待ちに通ったことがあった。
終演時刻はいろんな情報から割り出し、それを実際の観劇で検証するというやり方で臨んだ。大体ヒットした。
これもまた、計ったように同じ頃合で楽屋口を出てくる女性アーティストに一声かけるだけなのだが、ライバル不在ということもあってなかなか気持ちいいものだった。
しかしたまにライバルが居ることもあった。大抵の場合は顔見知りなので気楽だったが、知らない顔の時は駆け引きが微妙であった(笑)。
後で他の俳優目当てと分かると気が抜けたような気分にもなった。

先日ヤボ用でその劇場近くまで行くことがあった。
今は劇場名も変わってはいるが、たたずまいは全く同じである。

ふと楽屋口を見遣るとその女性アーティストが今にでも出て来そうな錯覚に陥ったのであった。