ごきげんいかがですか

水曜日は清水比庵の歌をご一緒に

清水比庵、86歳、歌会始の召人

年の瀬の 長き流れの ふるさとの 高梁川や 比庵八十六           

 

歌会始の召人(めしゅうど)に何度かなっているが、その時の歌の一つ。

つまり天皇に献上する歌。

その年の御題が「川」だったようだ。

比庵は、それらの歌にやたら年齢を入れた。

この歌も、86歳の時の歌と言うことだ。

年の瀬に流れる高梁川に特別の感情をもったのであろう。

川の長さと自分の年齢の長さを重ねた?

※高梁川は岡山県に流れる川。県の三大河川の一つ。

 河口には、水島コンビナートが広がる。

 

※朝日歌壇より

共通選は2首

一つは外国人介護士の歌 もう一つは会社で心を休める という歌。

 

写生の歌だなあ

・テープでぐるぐる巻きにされた公園の遊具は、撤去前。

 不備か事故があったのか。

・カーブミラーに百舌鳥(もず)がいたずらをする。

 鏡に映った自分を攻撃している のか。

 こんな光景は見た記憶がないなあ。

分からないなあ

・ユトリロの絵の消失点に注目して自分の生涯と重ねた歌。

 ユトリロは街をよく描いた。当然道も描かれ絵に遠近感を出していた。

 ユトリロはアルコール依存症だったとか。絵を売った金で、酒を飲んだという。

共感するなあ

・都会のライトアップで電気は足りていると感じる作者。

 どんどん二酸化炭素を吐き出して、電気を作っているのだ。

 一時の節電運動はどうした。地球に優しく節電しようよ。

・家庭の疲れを、会社でとるという感覚は、その状況になれば、誰もが経験するこ  とかもしれないなあ。

 

その他ウクライナ出身の新横関の歌が三首選ばれていた。

 

では ごきげんよう さようなら

 

(生き方を教える)この人の一首

稲葉京子

怒るより まづ見るべしと 教へたる 母のこころを 知るべくなりぬ