新型コロナ全知識(永久保存版)vol.4 | 直芯のブログ

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<II. 新型コロナの対策>

 私の専門外のデータについては一般論になるが、なるべく公正な目で見て、最も信頼性の高い情報の収集に努めようと思う。

 

1、アルコール

 次亜塩素酸水はビショビショに濡らした上に20秒以上置かなければ効果が出ないため、アルコールの方が手軽なコロナの駆除手段として推奨されている。だが、アルコールも次亜塩素酸水も調べれば調べるほど諸説紛々としていて正確なところが分からない。
 一般的にコロナの殺菌に使うアルコール度数は70~83%と言われている。アルコールは親油性ウィルスの膜(エンベロープ)を壊すのが目的で、それより濃くても薄くても効果は落ちるとされる。だが、厚労省のサイトでは95%以下と書いてあったり、60%台でもある程度の効果はあるとしていて、範囲が緩い。ベストは70%と言われるが、大雑把に75%と憶えておけば問題ないだろう。
 なぜ75%という数字を挙げるのかと言うと、75%は4分の3であり、自分で作る場合も目見当で作り易い。例えば、エタノールを全体の4分の3、水を4分の1の比率で混ぜれば、消毒液は完成する。それともう一つの理由は、アルコールは水より蒸発が早いので、75%にしておけば使う時には70%近くになってるだろうという判断だ。
 新型コロナがはやり始めた頃はアルコールが手に入らず、私はカー用品売り場で最も安い水抜き剤を買った。安い物なら百円台で買えるが、安ければ安いほど清浄剤など余計な添加物が入っておらず、イソプロピルアルコール99%と書いてある。それを上記の方法で4分の3に薄め、霧吹きに入れて使っていた。
 ウィルスには親水性と親油性の2種類があり、親水性ウィルス(ノロウィルス等)は消毒薬に強く、親油性ウィルス(コロナやインフルエンザ等)は消毒薬に弱い。だが、親油性ウィルスであってもエンベロープのないアデノウィルスに対しては、イソプロパノール(イソプロピルアルコール)は効果がないらしく、それでいてイソプロパノールはエタノール(エチルアルコール)より毒性が強い。強いと言っても、印刷業界では刷版作業でフィルムを拭くのに普通に使われているので、気にするほどではないと思われる。アデノウィルスでないから大丈夫だろうと思って使っていたが、ちゃんとした消毒用アルコールを買った方が無難ではある。もし品切れで手に入らない状況にある時、あるいは経済的理由で入手できない場合、頭に入れておいてもいいだろう。
 霧吹きでアルコールをかけて拭き取る際も注意点があるらしく、ダイヤモンドプリンセス号を除染した株式会社リスクベネフィットは、厚労省より遥かに厳しい専門知識で注意を呼びかけている。拭き取る際は必ず一方通行で、往復させてはならないとしている。そうしないとウィルスが拭き取れないらしい。一方通行で一回拭いた面はもう一度使えない。拭いた後は必ず捨てなければならないので、ペーパータオルがいいだろう。
 部屋全体を掃除する際は、必ず上から下へ向かって拭かなければならない。下から上に向かって拭いて行くと、折角拭いた場所にまたウィルスが落ちてしまうからだ。

 

2、漂白剤

 厚労省のサイトでは、コロナウィルスの消毒・除菌を「手や皮膚に対するもの」と「物や部屋に対するもの」とに大きく分けて説明しており、当サイトでは前者を「3、石鹸」の項で扱い、後者を「2、漂白剤」の項で扱うように大きく分類しようと思う。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/syoudoku_00001.html
 厚労省のこのサイトはよくできていて、クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号の対応では口だけ達者な素人の集団かと思っていたが、官僚の中にもまともな仕事をする人がいるのだなと少し感心した。このサイトでは最初に言葉の定義として「消毒」はウィルスや菌を無毒化すること、「除菌」はウィルスや菌の数を減らすこととしているので、この定義に基づいて説明することとする。日本語は難しいもので、除菌と言うと菌しか含まれずウィルスは違うのではないかと思ってしまうが、ウィルスも含む意味で使うことにする。
 塩素に関する知識は、新型コロナだけでなくウィルス全般の駆除に関わる知識になるが、これが最も分かり辛い。専門の機関でも見解がはっきりしていない。
 ウィルスには親油性と親水性があり、親油性ウィルスにはエンベロープという外膜があり、親水性ウィルスにはこの膜がない。中にはアデノウィルスのように親油性でありながらエンベロープを持たないウィルスもあるので、エンベロープウイルスとノンエンベロープウイルスという分け方をした方がいいだろう。
 エンベロープを持つウィルス(親油性ウィルス)は、エンベロープを破壊すると感染力を失うので、除去し易いウィルスとされる。コロナウィルスがそれである。エンベロープはアルコールや界面活性剤(石鹸やママレモン)で破壊できる。エンベロープのないウィルスになると、塩素を使って除去するという形になる。塩素系の洗剤はエンベロープの有無に関わらずウィルス全般に効果がある。
 塩素系の消毒液には様々な種類がある。亜塩素酸水、次亜塩素酸水、次亜塩素酸ナトリウム等があるが、この中で次亜塩素酸ナトリウム(漂白剤)は有毒であり、厚労省は扱いに注意を促している。そんなに危険なら、どうして飲み水やプールに殺菌として混ぜているのかという疑問も感じるが。
 コロナ対策としてよく名前が挙がる次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウム(漂白剤)は完全に別物である。そこが分からないと、ここに書いたことは全てが分からなくなる。次亜塩素酸ナトリウム(漂白剤)を水で薄めたものが次亜塩素酸水ではない。次亜塩素酸水に水酸化ナトリウムを加えたものが次亜塩素酸ナトリウムと言うらしく、水酸化ナトリウムは物を溶かすということで有毒らしい。なぜそんな有毒なものを混ぜるのかと言うと、次亜塩素酸水は作ってすぐに使わなければならないほど不安定な消毒液で、少しでも安定させるために水酸化ナトリウム混ぜているらしい。
 だが、次亜塩素酸ナトリウムでもそれほど長くもつわけではない。実際に次亜塩素酸ナトリウム水溶液を作り、その効力がどのくらいもつのか実験した動画があった。ペットボトルに入れて作り、それをアルミホイルに包んで光を遮ったり、暑さ対策をしたり、様々な条件下で放置したものをある程度の期間に亘って毎日効力を測定していた。とてもいい動画だったが、いくら探しても再び見つけることができず、ここに紹介できなかった。
 ただ結論を言うと、次亜塩素酸ナトリウム水溶液を作った後は、約2日を過ぎると効力が落ちて行くと見ていい。まともに使えるのは2日間だけだ。基本的に次亜塩素酸ナトリウム水溶液は作った時点で使い切るのが基本で、保存する場合はアルミホイルで包んで光を遮断した上、光の当たらない涼しい場所に保管しなくてはならない。塩素系洗剤は安定せず、注意書きに「直射日光・高温を避ける」と書いてある通り、紫外線や気温ですぐに分解されて効力を失う。
 ここでは次亜塩素酸ナトリウム(漂白剤)を中心に説明し、次亜塩素酸水については品質が安定せず未だに評価が曖昧なので、最後に触れることにする。
 まずは次亜塩素酸ナトリウム水溶液の作り方から説明しなければならない。ハイター等の漂白剤の裏を見て、成分に次亜塩素酸ナトリウムと書いてあれば使える。
 水と混ぜる比率については以前は色んな説があってはっきりしなかったが、要は濃度が濃い方が殺菌効果も危険性も高くなる。通常の使用では0.05%で統一して大丈夫だろう。トイレや排泄物関係のような汚染の激しい場所は倍の濃度(0.1%)と覚えておけばいい。500ミリリットルのミニペット1本分の水に対し、ペットボトルのキャップ1杯分の漂白剤を入れると約0.05%になるそうだ。これは原液濃度が5~6%の塩素系漂白剤の場合とされ、塩素濃度の表示を確認しろと言うが、そんなことが商品のどこに書いてあるのか首を傾げてしまう。
 そこで厚労省は商品毎に混ぜる分量をサイトで公表している。

花王ハイター
 水1リットルに対し、25ml(商品付属のキャップで1杯)
カネヨブリーチ、ミツエイ、トップバリュー(イオン)、セブン&アイ
 水1リットルに対し、10ml(商品付属のキャップで1/2杯)
西友(きほんのき)
 水1リットルに対し、12ml(商品付属のキャップで1/2杯)

 食料品でも雑貨でも何でもそうだが、お店で買った物(飛沫が付いてるだろうな)を家の中に持ち込む時、どうしているだろうか? ここは人によって対処の仕方が分かれるだろう。何も消毒しないと言う人は最悪だが、中にはママレモンを入れた水で雑巾を絞り、買って来た物を一つ一つ拭いている人がいる。いいアイデアだとは思うが、この界面活性剤を使う方法について触れると、事細かなウンチクが大量にあって、次亜塩素酸ナトリウムほど種類も効果も単純ではない。
 まず、成分の中に以下のどれかが入ってなければならない。

・直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(0.1%以上)
・アルキルグリコシド(0.1%以上)
・アルキルアミンオキシド(0.05%以上)
・塩化ベンザルコニウム(0.05%以上)
・塩化ベンゼトニウム(0.05%以上)
・塩化ジアルキルジメチルアンモニウム(0.01%以上)
・ポリオキシエチレンアルキルエーテル(0.2%以上)
・純石けん分(脂肪酸カリウム)(0.24%以上)
・純石けん分(脂肪酸ナトリウム)(0.22%以上)


 まあほとんどの商品はこの条件下にあるとは思うが、さらに次なる条件として1リットルの水に対し5ミリリットル以上必要と聞く。作り置きもできない。この水溶液に雑巾やダスターやタオルでもいいので浸して絞り、買って来た物を一つ一つ拭いて行く。5分以上待ってからさらに水拭きし、その後は乾拭きすることになっている。私はここまでやってられない。
 ちなみに私はどうしているかと言うと、漂白剤を水で薄めて次亜塩素酸ナトリウム水溶液を作り、買って来た物を一つ一つそれに浸して出した後、20秒以上置いてから水で洗い流している。次亜塩素酸水の場合、ビショビショになるほどかけてから20秒置かないとウィルスを殺す効果は期待できないとされるが、次亜塩素酸水と漂白剤は別物だし、厚労省のサイトでも次亜塩素酸ナトリウム水溶液にこのような注意事項は書いてないのだが、私はコロナだけでなくケムトレイル(ジオエンジニアリング)でどんなナノ兵器が使われてるか分からないので、それも併せて考え、やれることは何でもやる気持ちでひつこく消毒する。
 水に浸せない物については、前項で述べたようにアルコール消毒するか、一番外側の梱包を剥がして捨ててしまう。インスタントラーメンは5食パックが多いので、5食分をまとめている袋だけを破ってバラバラにしている。
 野菜類や果物はママレモンのような台所用洗剤で洗うといい。最近の台所用洗剤は原料が自然由来のものが多く、裏面の用途に野菜の洗浄や米研ぎと書いてあれば問題ない。
 さらに次亜塩素酸ナトリウムや界面活性剤以外の方法として、厚労省は80℃の熱水に10分間さらす殺菌方法も推奨している。これは調理する時や食べる前に温める時など参考にするといいだろう。
 最後になるが、次亜塩素酸水(次亜塩素酸ナトリウムではない)について思うところを述べたい。以下はあるサイトからの引用である。
「NITE(製品評価技術基盤機構)は、次亜塩素酸水を一定の条件で使用した場合、物に付着したウィルスを酸化作用によって破壊し無毒化することができる、と発表しました。『一定の条件』とは、消毒前に汚れをしっかり取っておくこと、適切な濃度に希釈した次亜塩素酸水をヒタヒタになるまでたっぷりと濡らすこと、20秒以上置いて拭き取ることの3点です。また、次亜塩素酸水は不安定な構造のため、保存状態によっては充分な消毒効果を得られないことがあります」
 私は結論から言って、素人は次亜塩素酸水に手を出さない方が賢明だと思っている。不安定過ぎて使用する条件が非常に難しい。売ってる物もどこまで信用できるか分からない。帰宅時に玄関で手をアルコール消毒し、服全体に次亜塩素酸水を振りかけてから脱ぎ、外着保管用の大きなビニール袋に服をしまい、そのまま風呂場に直行する。これが理想だが、玄関に置いていつでも使えるほど次亜塩素酸水が安定しているかどうかは甚だ疑問だ。次亜塩素酸水より亜塩素酸水の方が安定しており、そちらも商品化されているので、説明書に書いてある使用法の範囲内であれば、そちらに目をつけるのもいいかも知れない。
 最後に次亜塩素酸水の空間噴霧について述べたいが、厚労省の見解としては、こんな不安定な消毒液が本当に効果があるのかどうか分からない、というのが本音だろう。有効塩素濃度によってはちょっと離して吹きつけただけで効力を失ってしまう場合もあるので、空間噴霧となれば尚更効果がはっきりしない。WHOは「室内空間で消毒液の空間噴霧をすることは効果がなく、人の健康に有害となりうるため、推奨しない」としている。益少なく害多しということだろう。いくら次亜塩素酸水は次亜塩素酸ナトリウムのような害がないとは言え、喉や鼻の粘膜には良くない。
 私は数年前に5千円で買ったミスト扇風機が、次亜塩素酸水噴霧機と名前を変えて5万円で売ってるのを目撃したことがある。ミスト扇風機は暑いにも関わらずせっせと湿度を上げてくれるので使い道がなかったが、名前を変えるだけで値段が十倍とは、それを思いついた人はなかなか頭がいいと感心した。そこで私は思った。これが次亜塩素酸水噴霧機として使えるなら、加湿機も次亜塩素酸水噴霧機として使えるのではないか? 性能のいい空気清浄機はほとんどが加湿機能も付いているので、次亜塩素酸水噴霧機になるのではないかと思った。さらに次亜塩素酸ナトリウムを水で薄めたものが次亜塩素酸水だと勘違いしている人なら、次亜塩素酸ナトリウム水溶液を加湿機に入れようとする人も出かねない。厚労省もそれを予測してか「人がいる空間への次亜塩素酸ナトリウム水溶液の噴霧については、眼や皮膚に付着したり吸入したりすると危険であり、噴霧した空間を浮遊する全てのウイルスの感染力を滅失させる保証もないことから、絶対に行わないでください」と書いている。
 次亜塩素酸水の空間噴霧は実際どういう場面で使用するのが現実的かと言うと、例えばの話、専門の消毒業者は作業前にミスト状の次亜塩素酸水を清掃空間内にばら撒くことから始める。その後でテーブルや椅子にアルコールを吹きつけ、拭き取って行く手順のようだ。空間噴霧は飽くまで補助でしかないし、人の居る場所では行なってない。
 中国の映像なんか見ると、コロナが発生した場所では、それこそ防護服を着て徹底的に道路や街に次亜塩素酸水を撒いて消毒している。日本もそのくらいやった方がいいのではないかと思うが、大した効果はないと考えているのだろう。でもやらないよりはやった方がいいのではないかと感じるのは私だけだろうか?