『チキチキバンバン-まほうのくるま1』
イアン・フレミング、ジョン・バーニンガム絵、
渡辺茂男訳
『チキチキバンバン-まほうのくるま1』 冨山房
個人的お気に入り度:★★★
007シリーズの作者の絵本。
(絵はイギリスで人気のイラストレーターらしい)
イギリスの貧しい発明家、カラクタカス・ポットは
「笛吹きアメ」という色んな音の出るアメを発明して
ひと財産(1000ポンド)できたので、
妻のミムシー、子どもたちジェレミー、ジェマイマと一緒に
車を買いに行く。
ポット一家は車の整備工場で、
かつて最高のレーシングカーだった、
しかしもうすぐスクラップになる運命の車を手に入れる。
ポット氏は長い時間かけて車をピカピカに手入れして、
改造を重ねる。
すると不思議なことに車は自分でもひみつの改造をしていて、
なにやら持ち主も知らないつまみやボタンがいつのまにか
ついている。
エンジン始動の音から、彼女(車)に
「チキチキバンバン」 と名づけたポット一家は、
お弁当を作って海へドライブに出かける。
しかし渋滞に巻き込まれ、ちっとも前に進まない。
すると、何のためかわからなかったつまみに
「ひけ、まぬけ!」 というメッセージが現れる。
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冒険好きな一家の、冒険的ドライブ物語。
007の作者がこういう子供向けの物語を書いている
なんて知らなかった。
さすがスパイ・アクションの代表作の作家。
(でも、007シリーズは読みたいと思いつつ、未読。)
車が空を飛んだり、
つまみに乱暴な言葉が現れたりするのは
奇想天外だけど、
その様子が頭の中に鮮やかに浮かんでくる。
テンポもいい。
映画になっても面白そうだな、と思ったが、
1960年代に作られて、日本でも上映していたようだ。
子供向けの楽しい映画が最新の技術で色々作られているけど、
このお話も映画になったら面白そう。