『爬虫類の部屋にきた 世にも不幸なできごと』
レモニー・スニケット、宇佐川晶子訳
『爬虫類の部屋にきた 世にも不幸なできごと2』
個人的お気に入り度:★★★
第一巻
でオラフ伯爵の魔の手から逃れ、
新しい血縁の保護者、モンゴメリー博士にひきとられた
ヴァイオレット、クラウス、サニーの3姉弟妹。
おじさんはやさしく、おじさんの作る
ココナッツクリームケーキはおいしく、
(残念ながらレシピは出てこない)
おじさんが研究している爬虫類の部屋はとても魅力的。
前途は明るく見えたのに、
新しくやってきた助手のステファーノにはじまり、
今回も期待通り(?)3人は不幸に見舞われる。
不幸を鑑賞するお話なので
きょうだい本人たちはあくまで幸せにはならないのだが、
窮地におちいったときに決してあきらめず、
発明をしたり、本を読んだりして
大人の助けは借りずに
(借りたいのは山々だけど頼りにならない大人ばかりなのだ)
なんとか解決してしまうのが気持ちいい。
基本は3人のついていないっぷりや、
皮肉のきいた文章を楽しめればいいという本だろうが、
3人の勇気や兄弟愛、根気などは
「ハッピーエンドがお好みの読者諸兄」にも、
十分教訓になり、爽やかな読後感を残してくれる
・・・かもしれない。
とはいえ主人公たちの苦難はつづく。
最後はどんな終わり方になるのだろうか。
- 著者: レモニー・スニケット, 宇佐川 晶子, 北砂 ヒツジ, Lemony Snicket
- タイトル: 爬虫類の部屋にきた 世にも不幸なできごと〈2〉