『夕あかりの国』
アストリッド・リンドグレーン、マリット・テルンクヴィスト絵
石井登志子訳
『夕あかりの国』
個人的お気に入り度:★★★
ヨーランはもう一年、あるけずにベッドで過ごしているが、
夕暮れどきにリリョンクバストさんに「夕あかりの国」へ
連れて行ってもらうので、全然さびしくない。
「夕あかりの国」ではヨーランは歩けるし、
どんな乗り物でも運転できるし、好きなものが食べられ、
どこにでも行けるのだ。
なんでも思い通りにできるのって、
ちょっとむなしくもあるなあ・・と思えてきた。
それはそこが夕ぐれで、決して朝でも昼でも夜でもなく、
なんとなく天国に似ているからだろう。
夕ぐれのかすむ空気のような淡い色合いの絵が、
「ぜんぜんさびしくない」
と書いてあるのにどこかさびしい、
このお話に合っていると思う。
- 著者: アストリッド リンドグレーン, Astrid Lindgren, Marit T¨ornqvist, 石井 登志子, マリット テルンクヴィスト
- タイトル: 夕あかりの国