『ヘビのヴェルディくん』
ジャネル・キャノン、今江祥智・遠藤育枝訳
『ヘビのヴェルディくん』
個人的お気に入り度:★★★★
何年か前に読んだものを再読。
ニシキヘビの子ども、ヴェルディは、
いつまでも黄色くてすばしっこい
子どものままでいたいと思っている。
緑色の、のろのろしていてつまらない大人には
なりたくないのだ。
ヴェルディは毎日跳んだりはねたりして
子どもらしくやんちゃにすごしているが、
本人はいやがっていてもだんだん緑色になってくる。
すっかり大人になったヴェルディを
以前の自分みたいな黄色い子ヘビが見て、
あのおじさん動くかな、なんて話している。
ヴェルディは、子ヘビたちに
一緒に木登りしないか?と誘う。
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大人になんてなりたくない、と思っている子どもも、
時の流れには逆らえない。
でも、なりたい大人にはその気になればなれるんだよ、
という前向きなメッセージがうれしい。
陽気でやんちゃな子ヘビが生き生きと描かれている。
背景は緑のジャングル。
ぼやけた緑の絵の上に細かく描いたヘビなんかを
切り貼りしたのだと思うが、
ヘビにぐぐっとクローズアップしている感じが
なんだか写真のようで、面白い。
ヘビがリアル、かつかわいくて、気に入っている。
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巻末にはニシキヘビを中心としたヘビについての
簡単な解説が載っており、
生態系にとってヘビが必要な存在であることを
アピールしている。
- 著者: ジャネル キャノン, Janell Cannon, 今江 祥智, 遠藤 育枝
- タイトル: ヘビのヴェルディくん