『ビーバー』 | ちわわ図書館

『ビーバー』

クラウス・カラス、シュビレ・カラス著、
今泉吉晴日本語版監修・訳 
『ビーバー』

個人的お気に入り度:★★★

「大自然の動物ファミリー」シリーズの第6巻。

コンラート・ローレンツ博士の助手だった著者は、
スウェーデンからオーストリアの森へビーバーを連れてきて、
ビーバーの「お母さん」となって育て、
詳しく観察することにする。

子犬用のミルクから育てられたビーバーが、
小屋の外の池に出て行って、
著者の作ったダムやビーバー小屋を補強したり、
木を切り倒して運んで新しく作ったりするようすを観察する。

赤ちゃんのころから親元を離れて育ったビーバーが、
時期が来れば木をかじり倒したり、ダムを作ったりし始めるとは。
同じシリーズの「ホッキョクグマ」では
本能ではなく親の子育てによって、
狩りや生活のことを学んでいくことに感銘をうけたが、
この本では本能というものの確かさのようなもの
を改めて感じさせられた。


著者のところに戻ってきておやつをねだる
若いビーバーの写真があり、
ビーバーと著者のもじゃもじゃ頭の色が似ていて、
ほんとうの親子のようでほほえましい。



著者: クラウス カラス, シュビレ カラス, Klaus Kalas, Sybille Kalas, 今泉 吉晴
タイトル: ビーバー