長編歴史小説 熊襲隼人 西郷隆盛の生涯 より抜粋① | BIZARRE EXPLORATION

 

 

以下、学習のために重要箇所を「長編歴史小説 熊襲隼人 西郷隆盛の生涯(勇 知之)」より抜粋する。

 

・人は天地の間に生きる者。人界、下界のみを相手にしてはならぬぞ、天があることを忘れるな。

 

・今から話すことは我が西郷家の嫡男として、深く心中に刻み込むべし。そして、血統の信念に背くことなく、生涯の心構えとすべし。よいか、我が西郷家は遠く元禄の世に、祖先西郷昌隆が故あって島津公にお仕えいたし、このわしで七代になる。

 

・その夜の父の話によると、鹿児島西郷の祖西郷昌隆は西郷家では26代になるという。鹿児島城下の南の知覧には家系を同じくする神官西郷家もあるようだった。

 

・我が菊池家の初代は、藤原則隆であると伝える。太宰少監であった則隆が肥後国菊池群に下向、菊池川畔の“菊の城”に同居して、菊池則隆となのりたるがその始まりなり。実に延久二年(1075年)のことといわれておる。この則隆が子菊池政隆が我が西郷家の祖、初代である。菊池政隆が菊池群字西郷を領し、その地に増永城を構え、西郷太郎と称したことに始まるのじゃ。

 

・我が菊池一族の血統の赤心とは、この国を守りたもう八幡大菩薩を信じ、尊皇一途、これを妨げる者を打ち払い、皇国の安穏に尽くすことにある」