こんにちは。
今日は少し細かい話なのですが、たまに皮膚科で出される「亜鉛華軟膏」と「亜鉛華単軟膏」の違いについてご説明します。
読み方は、「あえんかなんこう」と「あえんかたんなんこう」です。
まず、２つは似ているもので、効果も似ています。
どちらも、布（リント布）に塗ってぺたっと貼る使い方が多いです。
次に、違いを表にまとめてみました。
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| 亜鉛華軟膏 | 亜鉛華単軟膏 |
| 酸化亜鉛 | 20% ：20%のもの「ボチ」と呼ぶ | 10%と20% ：20%のもの「サトウザルベ」と呼ぶ |
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| 基剤 | 白色軟膏 | 単軟膏 |
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| 全組成 | 酸化亜鉛 白色軟膏 流動パラフィン | 酸化亜鉛 単軟膏 |
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| 特徴 | 水分をよく吸収する | 水分を吸収する 重ね塗りで効果を発揮しやすい |
・白色軟膏：白色ワセリン＋サラシミツロウ＋ソルビタンセスキオレイン酸エステル（界面活性剤。これにより水分を吸収できる）
・単軟膏：ミツロウ＋植物油
＊ミツロウをさらに日光漂白法、化学的漂白法および吸着ろ過法により漂白したものが、サラシミツロウです。
出典は新・皮膚科セミナリウム(どなたでも見ることができるページです。)です。
説明を加えます。
間違えのないように、①亜鉛華軟膏、②亜鉛華単軟膏とします。
（１）酸化亜鉛について
どちらにも、酸化亜鉛という成分が含まれています。
酸化亜鉛の主な作用は浸出液といういらない水分を吸って、じゅくじゅくしているところを乾燥させてくれることです。また、消炎効果もあります。
① 亜鉛華軟膏：酸化亜鉛は20％含まれています。亜鉛華軟膏が塗られ、シートになっているものはボチシート®として販売されています。
② 亜鉛華単軟膏：酸化亜鉛の濃度が10%と20%のものがあり、20%のものをサトウザルベ®といいます。
（２）特徴
水分の吸収は①亜鉛華軟膏＞②亜鉛華単軟膏です。②亜鉛華単軟膏は、何かを塗った上に重ね塗りすることでより効果を高めやすいです。
いかがでしょうか？理解は深まったでしょうか。
大きな違いはなく、同じように使ってもらえますが、気になった方はぜひ頭の片隅に入れておいてください。
何かのお役に立てれば幸いです。
