血糖値を整えると、我慢しなくても間食が減る理由
「間食やめなきゃな…」そう思ってるのに、気づいたら何か食べている。でもこれ、意志が弱いわけじゃないです。実際は意外とシンプルで、体の反応と脳の仕組みが大きく関係しています。まず体の話から。食事をすると血糖値が上がります。それを下げるためにインスリンというホルモンが出ます。これは体にとって当たり前で、必要な反応です。インスリンは、血液の中の糖を、筋肉や肝臓に取り込ませる鍵のような役割をしています。これによって、食べたものがエネルギーとして使える状態になります。つまり・食事をする・血糖値が上がる・インスリンが出る・糖が細胞に取り込まれるこの流れがあるから、体は正常に動いています。ただ問題になるのは、血糖値が一気に上がったときです。例えば・甘いものだけ食べる・パンや麺だけの食事・朝食を抜いて一気に食べるこういう食べ方をすると、血糖値は急上昇します。するとインスリンも多く分泌されて、今度は血糖値が一気に下がります。このとき体は、エネルギーが足りないと判断して強い空腹感を出します。これが、間食したくなるタイミングです。なので、間食してしまうのは根性の問題というより、まず体の反応として起きていることです。ここにもう一つ、やっかいな要素があります。人はやめようと思うほど、逆にそれを意識してしまうことがあります。甘いもの食べないと決めた日に限って甘いものが頭から離れなくなる。思い当たりませんか?あれです。これは心理学でも知られている現象で、考えないようにするほど逆に考えてしまうという性質があります。ダイエットだと・間食ダメ・甘いものダメ・夜は食べないと強く制限するほど、頭の中でそのことが大きくなり、頭から離れなくなります。そこに血糖値の急降下(=空腹)が重なるとどうなるか。正直、かなりきついです。トレーナーとして、これをただ我慢してくださいとはとても言えません。・体は食べろと言ってくる・頭の中でも食べ物が浮かぶこれで我慢し続けるのは難しいです。だから我慢 → 反動 → 食べるという流れが起きます。じゃあどうするか。答えはシンプルで、我慢しない形を作ることです。例えば・間食をゼロにしない・食べる時間を決める・内容をある程度決めておくこれだけでも、かなり変わります。さらに大事なのが食べ方です。血糖値を安定させるためには・野菜や汁物から食べる・次にたんぱく質(肉や魚)・最後にご飯などの炭水化物この順番を意識するだけで、血糖値の上がり方はかなり変わります。いわゆる小学校の頃に習った「三角食べ」が悪いわけではないですが、最初の数口だけ順番を意識するだけでも、体の反応は変わります。逆に丼もののようにすべてが一緒になっている食事は・一気に食べやすい・順番をコントロールできないという理由で、血糖値が上がりやすくなりやすいです。だからといって完全にやめる必要はありませんが、・最初に味噌汁やサラダを入れる・ゆっくり食べるこれだけでも変わります。実際にジムでも、間食をやめようとしてうまくいかなかった方が、食べ方を少し変えただけで自然と間食が減るケースは本当に多いです。ダイエットは、どれだけ我慢できるかではなく、続けられる形を作れるかどうかです。無理にやめるより、ちゃんと整える。それができると、体はわりと素直に変わっていきます。頑張っているのに続かない人ほど、意志の問題ではなく、体の仕組みと少しズレたやり方をしているだけかもしれません。やり方を整えれば、体はちゃんと変わります。※この記事は、血糖値や食欲、食行動に関する研究論文やガイドラインを参考にしながら、現場での実感も交えてまとめています。・Ludwig DS, JAMA, 2002・Jenkins DJA, Am J Clin Nutr, 1981・Hall KD, Cell Metabolism, 2019・日本糖尿病学会ガイドライン