
結構前ですが、山本文緒さんの「プラナリア」を読みました。
山本さんは女性の作家で1番好きかも。
というか、俺は女性作家って
ほとんど読まないんですが・・・ヾ(´ε`*)ゝ
いろんな作家を読むんじゃなく、好きな人のを結構数多く、
読む方なんです。
山本さんの本でお勧めなのは「ブルーもしくはブルー」
と「恋愛中毒」ですね。
話は忘れましたが・・・・ ∑(゜ロ゜! ↑だからアマゾンまかせ(´,_ゝ`)プッ
でも面白かったのは覚えてますよ。(ノ∀`*)ゴメリンコ
この「プラナリア」は短編小説。だからさらりと読める。
しっかしねぇ・・・
さらりと読めるからといって
さらりとした話、軽い印象・・・ではないんですよ。
「こんなことをこんなにさらりと書くかね?」ってところが、
俺にはひっかかった。
よくビートたけしさんが「自分のクソを見せつけられる気がした」
なんて表現を使う事があるけど、
そういう、人間(自分)の持ってる醜い感情や欲望(自分勝手さとか)が
さらりと書かれてるから、
「えー、良いのかよー、それで」と思いつつも
「それじゃあ、お前はどうなのよ?」と言われてる気がしてくる。
ちょっと書いちゃうよ♪
(体が不自由でお風呂に入れてもらい)「何でこの男は他人の体をこうも懸命に洗うのだろうか」
(SEX後)「若いだけあって持久力がないのが唯一の救いだった」
「年寄りたちが入れ歯のない口でもぐもぐ物をくらうのを眺めていると
『そんなにまでして生きてたいのかよ』と叫びだしそうになった」
「自分にもまだ性欲があったのだと的外れに感心したりもした」
「悩みといえば子供と夫と親のことで、
欲しいものといえばお金と睡眠時間だなんて平凡もいいところだ」
(SEX後)「若いだけあって持久力がないのが唯一の救いだった」
「年寄りたちが入れ歯のない口でもぐもぐ物をくらうのを眺めていると
『そんなにまでして生きてたいのかよ』と叫びだしそうになった」
「自分にもまだ性欲があったのだと的外れに感心したりもした」
「悩みといえば子供と夫と親のことで、
欲しいものといえばお金と睡眠時間だなんて平凡もいいところだ」
ってな具合。
まぁ、俺がこういうところにひっかかるという話なので
感想はそれぞれでしょうけどね。
話の紹介は俺がするより、もっと丁寧に書いてる
ブログ友達の寿司子さんの紹介記事を良かったら
読んでみて下さい。∩´∀`)∩ワーイ←いつも他人まかせな俺。<(_ _)>アリガト
で、感想の続き。
さっき書いた俺が山本さんのひっかかるところ、ってのは
この人の小説の大きな特徴だと思う。
自分を客観視したり、相手や自分や生活、をいつも
冷静な目で見て、感想を持ったり、生き方をしたりしている。
ちょっと性差別的と思われるかもしれないけど、
この人の小説(考え方)はとても男性的だと思う。
俺が知らないだけで、こういう書き手は結構いるのかもしれないけど。
少なくともこの人は「感情型」な人間にはとても思えず、いつも「論理的」。
「○○したいからしたい」ではなく「○○だから○○すべきだ」みたいな。
でもって自分にも相手にも批判的で、
刹那主義的でもある。
(今、ここまで書いて中島みゆきが浮かんできたなw)
あともう1つ付け加えると、
この人は女性なのに中立、というかむしろ男性の見方に立ったような
記述(ストーリー)が目立つ。
これも女性作家では珍しいと思う。
少ないながらも俺の読書経験では
女性の書く恋愛小説は
ちょっと女性に甘く、しかも「そんな私を認めてね♪」
と書かれていると思うことが多いです。
どーでしょ?
この「プラナリア」には「どこかではないここ」という
タイトルのお話があるんですが、
彼女のエッセイで、
『「ここではないどこかへ」みたいな 歌詞の歌を聴くと気分が悪くなる。 「どこか」ではなく、今生きてる「ここ」でしょうが」』
みたいな文章があって
「あー、やっぱり真面目でクールな人だなぁ」と
読んだ時思いましたよ。(´▽`)
ちなみに「プラナリア」とは奇麗な川にいる
小さなヒルのような生き物で
2つにちょん切ると2匹の生き物になる変わったやつで、
だから「再生」の実験に使われたりするそうです。
もう1つちなみに、俺は恩田陸が女性だというのを結構最近知ったよー(´,_ゝ`)プッ
あなたの好きな作家やお話はどんなですか?(´▽`)ドンナー?