このくだらな小説は3-1,3-2の続きです。
3-1
http://blogs.yahoo.co.jp/hujiji74/11144775.html?p=1&pm=l
3-2
http://blogs.yahoo.co.jp/hujiji74/11768846.html?p=1&pm=l
そんなことを考えていた瞬間、男が
「あのさぁ」と口を開いたから
幸子はとても驚いた。
動揺はうまく隠せたか、不安だった。
「はい?」幸子は答えた。
「ぷ、に丸でボーリングしてる人みたいに見えるって
すげぇ発見だよな?」男は少し興奮気味に話した。
「ふぇ?」
幸子は素っ頓狂な声を出した。
「知らない?『ぷ』っていう字に『。』を続けて書くと
ボーリングしてる人みたいに見えるの」
「あぁ・・・」
幸子はそのての話を思い出したが、
幸子にとってはあまり面白い話題ではなかった。
「紙に書くとわかりやすいんだけどなあ、
今ペン持ってないしなあ」と男。
「その話題いらね」
幸子は心の中で毒づいた。
彼女は意外と毒舌家だった。
少し彼への愛が醒め始めたのを彼女は感じていた。
「それにしても今日は暑いね。
缶コーヒーおごってくんね?
暑いのにホット飲んだりして、いひひっ」
がーんと幸子は衝撃を感じた。
「1番嫌いなタイプの男だっ!」幸子は思った。
面白くない、子供っぽい、けち、と
3拍子揃っているのだ。
幸子の判断は正しい。
幸子は、こんなにもすぐに
吹っ切らせてくれて有難うとさえ思った。
「こいつのことはこれから
『ぷにまる』と呼ぼう」
幸子はもう心の中で遊び始めていた。
「ホットといえば藤井隆、なんちゃって」と男。
「ぷにまる、うぜ~」と幸子は思った。
うつむいた顔をあげると
赤く眩しい夕日が幸子の顔を照らし、
幸子はうざさにしかめていた顔を
更にしかめた。