
ちょっとだけ予知夢を見ることができる広生は、
普段は目立たないように生きている地味系リーマン。
その広生がある日、若手No.1後輩・堀田と
キスする夢を見てしまう。
リア充にしか見えない堀田と何故!?と
気にしているうちに視線に気づかれ、
言葉に詰まっていると「都合よく解釈しちゃいますよ」と唇を奪われてしまう。
さらに、実は広生のことが気になっていたという
堀田から交際を申し込まれ、
「お試し」でお付き合いすることになって…!?
初めてだらけの経験格差ラブ。
私は、どうにもルビー文庫と相性が合わないらしく、
好き作家さんでも、ルビーだと手を出さない場合が多いのだけど
秋月さん、崎谷さん、黒崎さんだけは買ってしまう。
「予知夢」なんていう、非日常的なものを扱っていながら、
のほほ~んとお話は進む。
黒崎さんの書く人物は、皆どこかに寂しさや切なさを抱えているけど
けな気に前向きな人が多い。
本編には描かれていないけど、かなりの裏設定も作っていて、
同人誌ではわき役を書き込むことも多い。
今回は、予知夢を観ることで、対人関係に積極的になれない受け氏と
絵にかいたようなできるイケメン好青年のおはなし。
感想を一言で言うと 「癒される」
受け氏がとってもいい人なの。まあね
「いい年した大人が、それも男が、そんなことでいいのか!?
おまけに何?? この経験値の低さは無いでしょって!!」
という人もいるだろうけど、黒崎さんの描く人はそれでいいのだ(笑)
ちょっと乙女思考はいってるけど、ちゃんと言うときは言うし、
何より、気づかいのできるきちんとした大人なの。
経験値の低いおぼこい受け氏っていうのは、
私のツボなんだけど実のところ色々難しい。
年齢が低けりゃいいってもんじゃないし、下手すりゃただのおバカさんになってしまう
特に社会人だと、天然で片付けるには無理がありすぎる。
ギリギリセーフのところで、可愛らしいポヤポヤ受けになってるのが良い。
あっという間に読めるし、Hもさらり。
癒されたいときに読むにはお勧め。
そういえば、最近黒崎さんイベントに出ていないなあ・・・
実はこのお方、わき役のお話を同人誌で出しているんだけど
これが実に設定がしっかりしていて、更に切ない!!
でも、基本明るく前向きだから、読後感は実に良くて、優しい気持ちになる。
ついこの間でた「お婿さんにしてあげる」も、酷い目にあいながら
とっても前向きで明るい受け氏に救われる。
地味目のお話が多くて、黒崎さん読んでるのは
私の周囲ではR子ちゃんくらいしかいないんだけど
「癒し系」ではピカイチお勧めの作家さん。