
最近ますます人気に拍車がかかってきた漫画家さん。
BLの世界では超売れっ子、イベントでの列もなかなか凄い。
どっちが受だか攻めだかわかんない絵柄、もっとも苦手とする学園物が多い、ということで
実は、はじめは手を出すこともなく「読まない作家認定」だった。
ところが、「花嫁くん」を借りて読んで、余りの可愛らしさにすっかりやられてしまい
あわててコンプリート。
でもこれがなかなか大変だった、既に超人気作家で初期作品は品薄状態。
ブックオフを何軒も廻ってようやく揃ってからは、新刊作家買い。
エロ度はもう作品によってまちまち、ないときは全然なかったりもするが、
その可愛らしい絵柄で、描くときはがっつり、強烈なのを描いている。
私の感想としては、一番エロいのは「かわいがって下さい」かな。
これは愛玩用(H用)に作られたネコのお話。
その設定とかは、深く考えるととっても恐ろしいので
何も考えずに「性善説」の世界の話として読んでいただきたい。
他には、男のナースばっかり … 看護師じゃなくて、スカートはいたナース …
が出てくる「ナースがお仕事」、これはピアスだから当然エロいよね。
私の大好きな作品は、「花嫁くん」
『長男に男子が生まれた場合、次男以降は財産争いをなくすため男と結婚する事』
という、ヘンテコなしきたりをもつ旧家の話、続編は「花ムコさん」。
そして次は「おさな妻くん」らしい。
そういえば夫が「花嫁くん」の帯を読んで独り言を言っていた
『花嫁が男ノコでも良いですか? ?……いいわけないじゃない…』
変な妻でごめんね、夫。
「ハレムにひとり」ではリリィさんパワー炸裂、思わず泣いてしまった。
まあ、私の場合アンハッピーは絶対読まない、水戸黄門で泣けるという体質だけど
やっぱりハッピーエンドのおとぎ話ってのは、いいなあ、と実感。
もともとファンタジー大好き作家さんだけあって、どの作品もリアリティが希薄。
設定も、ちょっと突っ込むと、ぼろぼろアラが出そうではあるが、
可愛らしさと勢いで押し切るという、画風とは裏腹な、力技をやってのける。
そして、それこそが「リリィ」ワールド。
もともとBLはファンタジーだ!!!
ご本人はフワフワした可愛らしい女性で、絵柄とこれまた合致。
自身が、花やレースを書き込むのが好きと言うだけあって、細かな書き込みがとても美しい。
特にファンタジー物では、これでもかとばかり書き込みながら、決してくどくない。
デザインセンスは抜群、イラスト集がバカ売れしたのも納得できる。
ただ、このところ「これで終わり?それとも続いてるの?」という作品が続いてるので
すっきりと完結したお話が読みたいところではある。