12時を少し過ぎた頃、ドクターと看護師さんがうちに来てくれました。

朝の診察のような事をした後、ドクターが言います。
「お父さんから連絡をもらって、今日から痛み止めを注射みたいなタイプに変えることは聞いてる?」
母は頷きます。
「今のままのお薬では、痛みを抑えきれないから、変更するよ。大丈夫?」
母は頷きます。



「今日はさっきチラッと看護師の方から説明があったと思うけど、〇〇さんは最期お家で過ごしたい?それともやっぱり病院にいるほうが安心かな?」

母は動きません。


「お父さんはどうかな。家で最期までみる覚悟はある?それとも病院のほうがが良い?」と今度は父に聞きます。
「わたしは最期までここで面倒をみるつもりではいますが、お母さんの意思を尊重したいと思っています。」

「娘さんはどう?」
「私は夫婦のことなので2人で話し合って決めてほしいと思っています」


ドクターは言います。
「今まで退院してから約1ヶ月ぐらい、おうちでみてもらってたけど、それは本当によく頑張ったと思います。でもこの先となるともっとしんどいよ。お父さんにその覚悟はあるかな?看護師の方からもお父さんの負担が大きくて、お父さんが疲れているのが心配って聞いてるけど、お父さんはどう思う?」

「私はね、前に病院で入院してたときに、転倒して点滴の管がトイレに絡まって動けなくなって、ナースコールも手が届かなくて何回も夜中に叫んだ話も聞いているので、家だったら私がいつも側にいるからそういうことにはならないじゃないですか。だからみれる限りはみてあげたいと思っているし、そうしたいと言うならそのつもりではいます。」


ドクターは母に聞きます
「お母さんはどうしたい?」