福島県の南の端へ行ってみました。

むかし、住基ネットに接続しないことで一時有名になった福島県矢祭町。

東北福島の南の端であるこの町は、茨城側から川伝いに行くことができます。

 

関東平野との境になっている阿武隈・八溝、この2つの山地。

一続きにならず別々の山地になっているのは、この間を南北に断層が走り、はっきりした谷を作り東西に山地が分かれているためです。

 

谷があると川が流れます。久慈川です。

福島に降った雨が茨城へ下ってきます。

久慈川の流路を地図でご覧いただきます。
















この様に福島から茨城へ流れ下って来るのが久慈川です。

谷の中を道路、鉄道が通り、山越えせずに関東から東北へと入れるルートになっています。

相模川の上流部、桂川伝いに甲州街道、中央道やJR中央本線が走っていて神奈川・山梨両県境を意識することなく通過してしまうのに似ています。

 

矢祭町は人口5千300人ほどの静かな町。

郡山-水戸間を走る水郡線のほぼ中間地点にあり、どちらの終点へも料金は¥1,340-となっています。

ディーゼルカーが、上下合わせて1時間に2〜4本走って来ます。


こちらは町役場近くにある東舘駅。

日没間際の郡山行きから降りて来たのは、駅前でマイカーがお出迎え中の学生一人でした。
















そしてこちらが駅舎。

かつての事務室が無人駅となった今は駅カフェになっていました。















こちらは元々町内に5つあった小学校を全て統合した、現在町内唯一の小学校。

大きくて綺麗な校舎。

体育館から賑やかな声が溢れ出て来ました。












小学校と同じく、メインストリート国道118号線沿いにある町役場。

この通りを、茨城と郡山方面とを結ぶトラックが結構たくさん走ります。















国道を走る路線バスは、当然福島交通。

町内で完結する路線のほか、隣町、さらに向こうの町からも路線が通っています。








今回の走行ルートですが、往路は前述の様に川伝いに入って来ました。

月待の滝のそばを通る、山越えしないコースです。


帰りはメインストリートの国道をそのまま南下し、標高375mの明神峠を通りました。

地図中の赤い点線が矢祭町の輪郭で、地図中の、輪郭が最も下がっているところがすなわち福島県の南端になりますので峠はそのすぐ側を通過することになります。


両県のモニュメントが誇らしげに立っているそうですが、日没後の夜道で何も見えませんでした。

ちなみにここの標高は、甲州街道の八王子・相模原両市の境にある大垂水峠とほぼ同じです。

下った先に常陸太田市の市街地がありました。












往復それぞれ片道210kmくらいのドライブでした。

最後に昼間、福島県入りする際に撮った一枚をご覧いただきます。

わたくしが福島県に入るのは、これが通算4回目。
過去3回は全て部活動の合宿でいわきへ行った時でしたので、いわき市以外の福島県を訪問するのは今回が初めて。
大人になって初めての福島入、クルマで福島へ入るのも初めてと言う、いわばセカンドデビューの様な1日でした。

茨城・福島、お互いに食い込みあっていますので茨城県の北端は福島県南端よりも約17、18キロも北にあります。

そんなこんなで全く東北の香りが感じられない矢祭でしたが、道で出会う人ほとんどみなさんが「こんにちはー」と挨拶してくれる、温かい所でした。













おしまい。