「日本の成長にどう貢献できるか?(人口、GDP、業績、株価の相関関係から考える)2/4」 | オプトHLD CEO 鉢嶺登 オフィシャルブログ

 「日本の成長にどう貢献できるか?(人口、GDP、業績、株価の相関関係から考える)2/4」

人口、GDP、業績との関連性を分析した元ゴールドマンサックスのアナリスト著書「新観光立国論」から、以下を紹介したい。



(1)GDPは人口で決まる!
・生産性が同じなら、人口の多い国がGDPは大きくなる。
・身もふたもない言い方をすると、ある程度の基礎ができると、GDPはその国の技術力やポテンシャルよりも、人口の増減によって大きく左右される。(日本が奇跡的成長できたのは技術力だとか言われるが)



(2)なぜ日本は高度成長を実現できたか?
・まず日本は1939年時、既に世界6位の経済大国。
・移民受入れをした米国を除くと、他の先進国は1.3倍の人口増に対し、日本は1.8倍。仮にドイツ並みにしか人口が伸びなければ、今の日本の1人当たりGDPを掛けると日本のGDPはドイツを抜けていない。




(3)1人当りGDPとGDPとの関係
・1人当りGDP上位の大半は人口1000万人未満国で、単純な比較はできない。
(軍隊やインフラ等への投資が不要な国)
・人口1億人超で先進国(1人当たりGDPが300万ドル超)になったのは、米国と日本だけ。むしろその方が奇跡。
・よく日本が1人当たりGDPでアジア4位になった!と揶揄されるが、意味の無い議論(シンガポール500万人、香港700万人、ブルネイ40万人)




(4)生産性向上でGDPは守れるか?
・生産性が先進国平均まで上がれば、人口1億人を切っても今のGDPを維持できる。ゆえに、日本も1人当たりGDPを先進国平均までは持っていく努力は必要。
・しかし、人口1億人で著しく平均以上に生産性を上げるのは難しく、GDP維持が精一杯。




(5)ウーマノミクスでGDPは成長するか?
・男女就業率を同じにできているのは世界中でアフリカ4カ国のみ
・女性就業率を上げると、男性就業率は下がるので、これ以上就業率を上げる事は非現実的
・女性の働き方を変え、所得を増やす点は推進すべき



次回は、人口やGDPと企業業績や株価がどう関連しているか調査したい。


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