「アベノミクスの評価と期待」 | オプトHLD CEO 鉢嶺登 オフィシャルブログ

「アベノミクスの評価と期待」

先週、政権中枢の要人複数人と会う機会があったので、改めてアベノミクスの現状評価と期待を書いてみたい。

安倍さんが総理になって以降、株価、不動産価格は上昇し、失業率は下がり(失業率が4%を下回ると賃金は上昇に転じる[*下グラフ参照])、約15年下がり続けてきたサラリーマンの平均賃金も上昇に転じた。全ては「デフレからの脱却」が起点であり、10年以上苦しんできたデフレ呪縛からようやく逃れつつある。安倍総理は勿論、周囲を固める閣僚、そして、黒田日銀総裁やそれを囲むアベノミクス推進派の方々の実行力を称賛したい。





3本の矢の1,2本目は成功したので、これからは「成長戦略」が極めて重要になる。某要人も「ビッグデータ、AI、IOTが成長の3本柱!」と力強く語られていた。世界の時価総額ランキング50を見ても、半数はIT、ネット企業になっている。日本も今後当該分野が経済を牽引することは間違いない。我々は当該業界に身を置く企業として、率先して成長を牽引しなければならない。

財政再建についても、成長による税収UPでの再建か、増税による再建か議論が分かれる所だろう。ここはアベノミクス推進者であるイエール大学浜田名誉教授のデータ(「世界が日本経済をうらやむ日」より)を見る限りは成長による財政再建に分がありそうだ。



外交に関しては、先日の米国上下院での演説を見れば、如何に米国が日本と強固な関係を歓迎しているか自明。安倍総理の演説中に何度もスタンディングオーベーションが起き、演説終了後は配布された演説原稿にサインを求める米国議員の列ができたそうだ。「アジアで信用できる国はやはり日本である」と、米国が強く認識した証明とも言えよう。
世界中を見渡せば問題は山積みではあるが、日本国にとっては久しぶりに来た経済浮揚フェーズであり、かつ世界に注目されている時。このチャンスを大いに生かし、日本の将来の繁栄に貢献したい。実際にここ最近、欧米から投資家や議員の訪日は殺到しているという。それだけ世界の中で日本が注目されていると言えよう。

経済に詳しい方が中枢にいることは、国家繁栄に非常に重要であると今回は実感した。勿論、首相は経済だけでなく、外交や安全保障など360度見据えねばならないが、バブル崩壊後の25年間の低迷、デフレの状況下では経済政策こそが最重要課題であったので、安倍総理の登場は日本にとっては救いになった。

米国は1987年のブラックマンデーに比べ、今の株価は8倍になっている。方や、日本は時価総額ベースではバブル期に並び600兆円を超えたが、株価ベースでは2万円とバブル期の半分に過ぎない。今後本格的にデフレを脱却し、企業が300兆円にも及ぶ内部留保を投資に回し、国民も1700兆円の金融資産を投資に回し、規制緩和がより進展し、企業が積極的に事業推進を図れば、米国同様バブル期の株価を超えることは現実のものとなる。当然、企業業績の集合体である株価、時価総額が増加すれば、その分GDP、そして国力も増強するのだ。






安部総理、黒田総裁とも任期は2018年。もし今の政策を引き続き推進して下さるならば、2020年のオリンピック前に景気はピークを向かえると考える向きは多いので、この際、是非2020年以降も在任し、オリンピック後の景気浮揚まで責任を持って見届けて欲しいものだ。

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