新事業立上げは「覚悟」が肝要 | オプトHLD CEO 鉢嶺登 オフィシャルブログ

新事業立上げは「覚悟」が肝要

ネット業界は新規事業の宝庫。次々に新しいビジネス、市場が生まれる。
時代に取り残されないよう、会社を常に成長させるためにも、投資し続けねばならない。

しかし、市場性、成長性があるから、儲かりそうだから、というだけで参入すると痛い目に合う。
参入に当り特に大切なことは、どんな困難でもやり続ける「覚悟」があるかどうか、である。

事業立上げなど、事業計画通りいくことは100%無い。
やり始めて分かる事が沢山あり、その都度修正しながら進んでいく。
巨大な競合が参入してきたり、赤字が何カ月も続いたり、核となる人材が引き抜かれたり、それこそ大きな壁が何度も立ちはだかるのだ。

どんな困難が来ようとも、絶対撤退しないという覚悟が本当にあるのか?
本業と違う新規事業だが、赤字を何億掘っても気持ちは揺るがないか?
大手が参入してきても、競争激化しても、絶対に撤退しないか?
誰のために、何で役立つのかという使命を明確に持っているか?


この覚悟がないと、成功は覚束ない。
参入しない方が良い。

私も数年前に痛い目に合っている。
ソーシャルゲーム市場が来ると分かり、オプト本体とグループ会社3社で参入した。しかし、本業をモバイルコンテンツに置いている1社を除き全て撤退した。本業では無いし、赤字だし、思い(使命)も弱いし、明確な差別化ポイントもない等、マイナス情報が次から次へ出てくる。気持ちは揺らぎ、あえなく撤退。

友人の会社では、スマホゲームで年間25億円も赤字を出した後、V字回復を果たしたそうだ。
25億円の赤字!!!!!!
目が飛び出そうになった。
いやー、俺はゲームに25億円も突っ込める覚悟は無かったな。これじゃ勝てないな。
彼の話を聞いていると、何があってもその市場で勝ち抜く(彼の会社はここが本業)という覚悟が全く違う。

ガンホーの森下社長と話しても、ゲームに対する熱い情熱と愛情を感じる。
人材採用へのこだわりや、プラットフォーマーとの付き合い方、姿勢、考え方など、成功すべくしてしていると感じた。

詰まるところ、当該事業への思い入れ、覚悟が極めて重要であると、高い授業料を払って身に染みて分かったのである。
この教訓を活かし、今後は事業立上げの成功確率を上げていく。

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