オプトの歴史と逸話42 ~会社は絶好調、自身は大スランプ | オプトHLD CEO 鉢嶺登 オフィシャルブログ

オプトの歴史と逸話42 ~会社は絶好調、自身は大スランプ

2001年からオプトは今までの苦労が嘘のように絶好調になっていった。
この成功の過程や理由は「オプトの歴史と逸話」の29~35で書いた。
最初の半年は、おっかなびっくり状態だったが、下期に入ると海老根COOも自信が付き、私がいなくても会社は自動的にうまく回るようになっていった。

しかし、会社の絶好調とは裏腹に、私自身は大スランプに突入していった。

外で人に会うと、
「最近オプト絶好調じゃん!」
と会う人会う人に言われる。

でも、心の中では、
「絶好調なんだけど、俺がやってるわけじゃないからなあ」
という感じ。

私は「船頭多くして船山に登る」にならぬように、原則、直接の指示、命令は控えた。
言いたい事は全て海老根に伝え、彼が咀嚼して全社に伝えていった。

そして、会社がうまく回り始めると、私は文字通り「暇」になった。ある意味、理想的環境と言えるが、創業時からひたすら働いてきた生活を送ってきたので、時間を持て余してしまう。働かざるもの食うべからず、は創業したぐらいだから当たり前の気持ち。ゆえに会社にぶら下がるなんてあり得ない。自分がお荷物になるくらいなら、また別の会社を起業した方がましだ。

思い返せば、起業した1年目は社員がいなくて、ある意味一番楽だったようにも思える。何でも自分一人で決められ自由を満喫できた。社員が入って来てからは、自分だけの会社ではなくなる。常に公私混同は避け、自分は後回しにしなければならないのは当然。それでも自分のやりたい事を言い、指示命令できているうちはストレスはたまらない。ところが、自分の想いを直接伝えられないもどかしさやストレスを、当時は処理方法が分からなかった。

そして、とにかく色んな社長に会いに行く流浪の旅が始まった。