国際競争力のある教育機関 | オプトHLD CEO 鉢嶺登 オフィシャルブログ

国際競争力のある教育機関

先日、立命館アジア太平洋大学(以下APU)にて、起業家フォーラムを行なった。
APUは日本の先端国際大学として以前から注目していたが、実際にキャンパスを拝見し、学長始め、教授陣、職員の皆さま、そして多くの学生とお会いし、その素晴らしさを体感した。

日本を代表する国際大学と言えば、東の国際教養大学(秋田以下AIU)、西のAPU(大分)が両横綱と言って良いだろう。ここ数年人気度、就職率共にトップクラスに常に入り注目度も上がっている。主要国際5大学学部をG5と言うらしい(APU、AIU、早稲田大学国際教養学部、上智大学、国際基督教大学)。
<http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD0509K_V10C12A7MM8000/>

APUは2000年の創立であり、まさに先見の明とそのチャレンジ精神に感服する。大分別府の山の頂きに別府湾を見下ろす形でキャンパスがある(海外留学生が海を見て故郷を思い出すようにとの配慮だそう)。ある意味地方の僻地(すみません)にこんな大きなキャンパスを立てるのは相当のリスクがあったはず。お話を伺うと開業の数年前から全職員が国を割り当て、世界中の高校生のリクルーティングに走ったと言う。まさにベンチャーである。

しかも秋田のAIUは公立ゆえに財政リスクは無く、生徒数も1学年約200名と少数精鋭に対し、APUは私立かつ生徒数も5500名とマンモス校。経営的リスクは相当なものと推察する。それでも将来の日本のため、アジアのために開業された実行力はすごい。先に安倍総理が「世界に通用する若者の育成」を成長戦略に掲げられたが、それを10年以上前から先取りしていた形であり、今後今までの苦労が大いに報われるものと想像する。
<http://www.ritsumei.ac.jp/ec/~kazuichi/profile/20063.pdf>

フォーラムには約250名の生徒が集まったが、将来起業志望学生が半数と意識の高さが感じられる。一般的な日本の多くの学生が単なる知名度や安定性?!から大企業志向であるのとは大きな違い。在校生の半分を占める80カ国からの海外留学生と揉まれることで語学は勿論、コミュニケーション力も大幅に向上するようだ。質問の質も高く、前向きで成長志向であることが伺えた。また教授陣も如何に面白い授業を行なうかに腐心しており、私自身棒読みの授業しか大学では受けた経験がなく、こんな大学教授が日本にも存在するのか!と素直にびっくりした。学長以下、教授陣、職員、学生の前向きさと一体感を感じた素晴らしい大学であった。

こんな新しい形の大学がどんどん生まれると日本の若者の競争力も確実に上がるだろう。慶応大学のSFCも大きなインパクトがあったし、グロービスやアタッカーズスクールなども国際競争力のある人材の育成にチャレンジされている。今後アベノミクスで地方の特別特区が次々と立ち上がると思うので、その中で次なるユニークで国際競争力ある人材育成する教育機関が生まれることを願ってやまない。