海洋国家日本を考える | オプトHLD CEO 鉢嶺登 オフィシャルブログ

海洋国家日本を考える

日本海事新聞社大山様との会食の機会に恵まれた。
翌日すぐに著書「針路を海にとれ 海洋国家日本のかたち」をお送り頂き、普段あまり触れる事のなかった「海洋国家」という視点を改めて考える機会を頂戴した。この場を借りて大山様に感謝したい。

針路を海にとれ 海洋国家日本のかたち/大山 高明
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日本は言わずと知れた海に囲まれた国。
国土(陸地)では世界61位の日本だが、海まで入れた領土(排他的経済水域)では実は世界6位とまさに海洋国家であることに気付く。ちなみに1位米国、2位豪州、3位インドネシア、4位ニュージーランド、5位カナダである。

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海と言えば、様々な資源がある。
まず漁業は当然。世界3大漁場を海域に持っている。更に最近注目されている資源エネルギーの宝庫が実は海底に埋まっている。従って、人は住めないが海と言う貴重な資源の有効活用は日本だけでなく、人類にとっては非常に重要な要素であり、日本が担う役割でもある。

話は脱線するが、先日ネットオフ黒田社長と会食した際教えて頂いたが、銀の世界埋蔵量の数倍が日本人が使っている携帯電話をはじめとした各種家電製品の中に眠っているらしい。これらをうまくリサイクルできると日本は世界有数の資源国家に変身できる可能性があると。


話を戻すが、海に囲まれているとなれば、当然海運、造船、港湾関連にも目が行く。世界の港湾ランキングを見ると、シンガポールが世界1位。香港など中国の港湾が上位30位中8か所も占める。その他韓国の釜山や台湾の高雄が上位に名を連ね、アジアの発展と共にアジア港湾シェアは年々上がり2005年の段階ですでに世界の68%を占めている。日本はかつて神戸、東京、横浜など世界的にも名立たる港湾施設を有していたが、日本全国数十か所に散らばった港湾に分散投資し続けている結果、アジアの各港湾にどんどん抜かれてしまっている。今後は東京、横浜、神戸などに集中投資し施設充実が必須であろう。

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一方、海運業としては日本が誇る3大海運会社、日本郵船、商船三井、川崎汽船3社を合わせた総輸送量は世界一。日本は未だに世界一の船団を有している(大山氏談)。海洋国家日本の面目躍如といったところか。なにしろ原油の99%、食料の6割以上を海運輸入に頼る我が国にとって海運、港湾はとても重要。

今後の日本の未来を考える上で、海洋国家としての自覚と資源の有効活用は世界規模、人類規模で考えても重要性と可能性を感じた。